Ethdelay,EthdelayPro最新ファーム公開!
何度かブログでリーク情報を書いている、回線遅延シミュレータEhtdelayシリーズですが、ようやく最新ファーム公開の準備が整いました。ファームウェアはサポートサイトでダウンロードできますが、事前にユーザ登録が必要です。
今回のポイントはなんといってもEthdelayProの測定機能です。Ethdelayをお使いの方は残念ながらハードウェアが全く異なるため測定機能は使えませんが、EthdelayProをお使いいただいている方は、バージョンアップでこれだけ大きな機能が増えることに喜んでいただけるのではと期待しております。もちろん、今後出荷されるEthdelayProは測定機能付きで出荷されます。
測定機能を使うとEthdelayの回線シミュレータの動きを簡単に測定して視覚化することができます。例として、最新ファームで指定可能になった、パケット入れ替えのON/OFFの様子を測定してみましょう。
回線シミュレータの設定です。こんな感じに一様分布で平均遅延時間を100msecとし、パケット入れ替えのON/OFFでどんな差が出るかを見てみましょう。
測定機能の設定は、
送出間隔を1000マイクロ秒(1ミリ秒)で実験します。
パケット入れ替えをOFFにすると、遅延時間が分散されても前のパケットを追い越せないので、それほどばらつかなくなってしまいます。一般的な回線ではパケット入れ替えは起きない場合が多いので、単純に揺らいでいるくらいのシミュレーションに良いでしょう。複数回線を束ねて回線の冗長化や高速化を行っている場合はパケット入れ替えの可能性は十分あり、それをシミュレーションする際にはONにすると良いです。まあ、ONで動けば何でも大丈夫、と言えるでしょう。
さらに、EthdelayとEthdelayProの性能差も測定機能を使うと明確にわかります。先ほどの例では送出間隔を1ミリ秒にしていましたが、このくらいですとEthdelayでもEthdelayProでもほとんど同じ感じに動きます。しかし、送出間隔を10マイクロ秒くらいにすると、受信処理の負荷が大きくなり、Ethdelayではかなり処理の遅延が発生してしまう場合があります。
このように、Ethdelayでは受信処理で重くなり、処理全体が遅くなってスループットも低下してしまします。もちろん、一般的な目的ではこれほど隙間なく連続してパケットを通過させるケースはほとんどなく、極端な例ではありますが、Ethdelayを使う場合は目的以上の負荷を与えないと良いでしょう。
このような感じで、EthdelayProの魅力がますますUPした今回のバージョンアップです。今なら在庫もそれなりにありますので、お問い合わせお待ちしております。