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プログラミングでメシが食えるか!?

自分の担当分野を語れるか?

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週初めの責任者会議で、営業成績が悪いという報告に関して議論がありました。私が考える営業のポイントは、「自分の担当分野に関して語れるか?」というところです。「語る」というのは、ただ単にカタログなどに書いてあることを読み上げるのではありません。

システムの営業では、単にスペックを説明したり、見積を提出してもまず相手にされません。自社のシステムのメリットや背景、さらに、自分や自社のアピールをして、システム自体に関心を持ってもらうことと共に、自分や会社に惚れてもらわなければなりません。

例えば、私のところに「ネットワーク構築サービスの紹介をさせてください」と、営業が来たとします。私はネットワークプログラミングのプロですから、ネットワーク構築に関しても普通の人以上に詳しく知っています。そういう人を相手に、「安いですよ」とか、「安心です」とか話をしても、何の意味もないばかりでなく、「こんなレベルの低い話に時間を取らせるな」と、その会社を嫌うかも知れません。

システムの導入を検討しているお客さんも素人のはずがなく、システム自体も競合との比較をされていたり、もちろんそれを使って仕事をする業界に関しても詳しく知っていることでしょう。そういう人を相手に、当たり前のことを話していても、ほぼ意味はないのです。

そこで、「語れるか?」になります。興味を持っているお客さんに対して、自分のシステムのことはもちろん、その背景や、業界のことを語るのです。カタログに出ているようなことは流す程度で良く、「自分だから」話せるような深い話をするのです。それによって、お客さんは普通以上の情報を得ることができ、「この人が担当してくれるならつきあっても良いかな」という気持ちに傾いてくれるのです。

自分の担当してる仕事に関して、どのくらい語れますか?
1時間くらい時間をもらえたら、相手を飽きさせないような内容で場を持たせる自信はありますか?
プレゼンが終わった後に、相手に「もっと話が聞きたい」と思ってもらえますか?

熱く語れないようでは、お客さんのハートをつかむことはできません。

では、どうすれば語れるようになるのでしょうか。

やっぱり、自分の仕事を「愛する」ことが基本だと思います。自腹を切ってでもその仕事に投資できるようでなければ、熱く語ることなどできません。例えばITの仕事をしていて、自分でPCを買ったり、こだわった携帯電話を買ったり、ソフトを買ってみたりすることが全くできないようでは、買う側の気持ちにはなれないでしょう。

技術面への投資だけではありません。さまざまなコミュニティのミーティングや懇親会に参加したりして人脈を作り、情報を交換したりするために、自分の時間や飲み代を投資できないようでは駄目です。

ネットを少し調べれば見つかるような情報だけでは駄目なのです。実際自分で買って使ってみた情報だからこそ、あるいは、その分野で活躍している人たちから直接聞いたようなものだからこそ、お役さんにも得難い情報になるのです。

自分の仕事を愛して語れるようになること、これが営業のポイントだと思います。

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