オルタナティブ・ブログ > プログラマー社長のブログ >

プログラミングでメシが食えるか!?

インターンシップ成果報告会と、受け身の人たちの心配

»

今日はインターンシップで3週間企業実習に来ていた学生さんの、成果発表報告会を行いました。
夏休みを利用したインターンシップで、3名がそれぞれ少しずつ時期をずらしながらIT事業部のWEB-DBチームに来ることになっています。その最初の1名が今日までということで。

私も含めて社員が5名くらい聞いているところで、プレゼンテーションを行うのは、学生さんにとってはかなりのプレッシャーだったようで、相当緊張してましたが、WEBでのネット対戦オセロゲームシステムを開発した報告と、3週間の企業実習の成果を話してくれました。

メンバーからは、技術的な部分の質問や、取り組み方のアドバイス、さらに、プレゼンのやり方、話し方のアドバイスなどが出ました。

全体的に共通しているのが、「自信を持つこと」です。たとえば、なぜこのような技術を使ったのか、という問いに対して「ネットで調べたら、こうするのが良いと書かれていたから」という回答では駄目です。それでは仕事になりません。書いてあるのを見つけることはかまわないのですが、それをきちんと自分で理解し、動作確認などを行った結果として採用した、ということでなければなりません。また、限られた期間で全てにおいて満足できる状態まで仕上げるのは難しいものですが、その中で自分としてどこにこだわって作ったかということもポイントです。

発表する際にも、自信に満ちた姿勢で話さないと、聞く側は不安を感じてしまい、なおさら細かい突っ込みをしたくなるものです。堂々とした姿勢で、明るく楽しそうにプレゼンすることが大切です。

インターンシップを通じて感じたこととして、プログラマーといってもコンピューターを相手にしているというより、むしろコミュニケーションが大切だということを感じたと話していました。要求を理解し、まとめる力、進捗を報告し、問題なく進んでいることを意思疎通し合う力、できあがったものをきちんと説明する力、いずれもプログラミングそのものと同等、あるいはそれ以上に大切な点です。

学生時代は、技術面、知識面などで力の差を感じるものですが、プロになると技術や知識はあって当たり前。それより、信頼関係を築けるかどうかがポイントになります。そのあたりを肌で感じてもらえれば、インターンシップで、夏休みを有意義に過ごせたということになるでしょう。

夕方には外出し、ある方と仕事の話の他に、有意義な雑談を楽しんだのですが、その話題も、受け身の仕事しかできない人たちは、この先の日本で大丈夫だろうか?というような話でした。営業であれば、御用聞きではなく、新しい仕事を取れるか、提案できるか、などですし、技術でも、言われたことを単に仕上げるのではなく、どうすれば実現できるかを提案したり、あるいは技術を活かして製品やサービスを立ち上げるなど、自ら進んで動くような考え方でないと、これからの日本では厳しいのではないかという話です。

誰でもできる仕事は、少しでも安いところに出すものですし、モノ余りの時代では作れば売れるということでもなく、そもそもそれほど大量の生産力は常に必要と言うことでもないかも知れません。自分自身の存在価値がきちんとアピールできるようでないと、日本ではまともに生活できるほどの仕事がなくなってきているのではないかと思います。

受け身の姿勢で長年仕事を続けてきてしまった人は、なかなか考え方・行動を変えられません。給料にダイレクトに反映するようになっても、考えをあらためて行動できない人がほとんどなのです。むしろ、社会人に出たばかりの若者の方が抵抗なく前向きな取り組みに飛び込めます。そうなると、社会人として中堅クラスの、受け身パターンの人たちのこれからが非常に心配なのです。

インターンシップの学生さんたちのこれからがとても楽しみということと、すでに受け身のぬるま湯に浸りきってしまっている中堅の人たちの心配など、いろいろと考えた一日でした。

Comment(0)