受け身での仕事では厳しいという話
今日は久しぶりに説教臭い話です。仕事の取り組み方として、自ら行動する人と、受け身の人がいます。少し前だと、厳しい要求を言うと、「私はそこまでがんばりたくないから」という感じの人でも、言われたことを最低限やっていれば給料をもらえていました。しかも、年功序列で、本人がたいして成長していなくても給料が上がっていったものでした。しかし、今の時代、そういう人はほとんど価値がなくなってしまったのではないかと良く考える場面があります。
30歳後半くらいになると、どの業界でも転職が大変になります。もちろん、誰もが欲しがるような技術やお客などノウハウを持った人は別です。「何でもやります」「言われたとおりやります」という人の就職口がないのです。
企業側の立場で考えると簡単な理由です。誰でもできることなら、給料が相対的に安い若い人を雇う方が、会社の中もフレッシュになりますし、成長を期待できるなど、メリットが大きいのです。従って年齢が上の人を採用するとなると、多くの場合、出来高制での報酬体系を取りたがります。固定で高い報酬を払う価値がないと考えるからです。
社内で、こういうやり方で取り組んでみなさい、と言われて、チャレンジできない人は結構いるものです。チャレンジして疲れるより、同じ仕事を繰り返していても待遇が変わらないなら楽だからです。しかし、待遇は変わる時代になりつつあります。給料は年齢と共に上がるどころか、下がる可能性も高い世の中なのです。
今の勤務先でチャレンジできない人が、転職や独立してチャレンジできるケースは非常に希でしょう。今の仕事の方が、環境もお客さんもある程度揃っていて、そういう恵まれた状態でチャレンジできない人が、ゼロからのチャレンジでうまくやっていけるとは考えにくいのです。
上司から、「こういう努力をしなさい」「こうやってみなさい」と言われて動けない人は、転職や独立したら、ますます何もできないでしょう。アドバイスしてくれる人がいるうちが華なのです。今の仕事が苦しい人、辛い人、嫌な人は、会社のせい、社会のせい、と他人に責任転嫁しているのです。独立して自力で何とかしなければならない状態に比べれば、やり方の指示やアドバイスをもらえる状況の方がはるかに楽なのです。なぜそこでがんばらないのか、がんばれないのか、そんな自分でこの先歳を取った分待遇を良くしていけるのか、現実をしっかり考えるべきだと思うのです。
やってもうまく行くかどうかわからないから、とか、どうせ駄目だろう、とか、100%うまく行く自信がついてからやる、とか言う人は、大抵いつまで経っても何もしません。やってみてはじめてうまく行くかどうかがわかるのですし、うまく行かなくてもその理由がわかり、次の作戦が考えられるのです。そのチャレンジを、多少失敗してでもやってみろと言ってくれる今の勤務先でできないようでは、全て自分で何とかしなければならない状況でできるわけがありません。
歳を取るにつれ社内外から自分に対する見方が変わってきます。若いうちは、多少の失敗があっても元気な方が良い、という味方もしてくれますが、歳を取るに従って、完璧にできて結果を出して当たり前という見方になってきます。チャレンジするなら少しでも若いうちが良いのです。今やらなければ、歳を取ってますますやりにくくなるのです。
これからの社会では、前向きにチャレンジできる人とできない人の差はますます大きくなっていくでしょう。誰かが何とかしてくれる時代はすでに過去になりました。最後に頼れるのは自分の力・経験・人脈なのです。チャレンジさせてもらえるうちにどんどん行動しなければならないのです。
他人のせいにして、自分からちっとも動かない人、5年後・・・いや、3年後、大丈夫ですか?どんどん世の中は変わってます。自分もどんどん歳を取ります。今自分から行動しなければ、取り返しがつかないことになると気がついて、前向きに取り組まねばならないと私は思います。会社は何かをしてくれるところではなく、環境やチャンスを与えてくれる場所です。それを活かせるかどうかは自分自身にかかっているのです。