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プログラミングでメシが食えるか!?

本を読もう:『私塾のすすめ』

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またまた読んでいる途中なのですが、今回は3月12日のブログにコメントで渡辺さんに紹介いただいた本のうちの1冊です。紹介していただいた本は基本的に片っ端から読むことにしてますので。

私塾のすすめ
齋藤 孝 / 梅田 望夫 著
筑摩書房
ISBN978-4-480-06425-7

この本は齋藤さんと梅田さんの対話形式でまとめられていて、「学び」に関する話題を中心に、二人がそれぞれの思いをぶつけ合うような感じの内容です。

個人的にはこういうタイプの本はやや苦手で、何となく主張が拡散してしまうような印象で、読み終えてもあまり頭に残らない感じがします。もちろんあくまでも私の場合、です。

齋藤さんは教育者で、梅田さんは「ウェブ進化論」などで有名な方ですね。読んでいると、何となく視点が上から視点という感じがどうしてもあり、やりとりの内容や表現もそれなりに高度で、話したことをそのまま本にしたのだとすると、頭の中に相当の知識が蓄積されているお二方なのでしょう。私はとてもこんなハイレベルな会話はリアルタイムではできません。

また、なんとなく世の中の事象を理由付けしたがっているような話題が多い感じで、かなり理屈っぽい感じの話題が多いと感じました。そうやって分析してこの先を予見するようなことも意味はあるのでしょうけれど、私のような一般人には「そんなもんかなぁ」という感じもしてしまいました。

理系の梅田さんはインターネットの力をかなり主張していて、文系の齋藤さんをインターネットに引き込もうというような部分があるのですが、私もかなり古くからインターネットを使っていて、ホームページやブログの力は同感という部分は多くありました。ホームページでC言語講座を書いていたのが、執筆のきっかけになりましたし、ブログをきっかけに幅広い人脈が広がっています。

このように個々の話題はとても共感できる部分も多いのですが、どうも理屈っぽくて難しい表現が多すぎるのが個人的には苦手というか、距離を感じるところでした。WIDEプロジェクトなんかに参加していると結構同じような印象を受けることが多いので、私のレベルが低いのでしょう。。

ところが、冷静に考えると私も講演会で読者の方から「もっとアクが強い人かと思っていたら、本物は意外と普通の良い感じの人ですね」と言われたことを思い出しました。文字・文章による表現は著者が思っているのとは違う印象を与えてしまうことが多いものなのだと思います。実際お二人にお会いして話をしてみれば全然違うということも十分考えられますね。一方方向の情報というのは十分気をつけなければならないと、あらためて考えてしまいました。

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