当事者同士で進めて問題になった場合
Aさんが、「Bさんに相談したら、こんなこと言われたのですよ。困りました。」と上司に相談したとしましょう。
Aさんの上司は、「そりゃBさん、冷たいな。Bさんの上司を呼んで、対応してもらうようにしよう。」と、Bさんの上司を呼んで、Aさん・Aさんの上司・Bさんの上司の3人で打ち合わせをしました。
Bさんの上司はBさんからあまり詳細を聞いていなかったので、「うーん、普段そういう仕事の仕方をするメンバーではないのですけどねぇ。」と言いながらも、「Bさんに私からあらためて話しておきます。」という感じで打ち合わせはお開きになりました。
Bさんの上司がBさんに話をしてみると、Bさんは「Aさんにそういうつもりで言ったつもりはないですよ。Aさんの表現が極端だと思います。」と言います。
さあ、どうしましょう。
人は誰でも、故意かどうかは別として、保身的な行動を取りがちです。AさんとAさんの上司が打ち合わせをしていて、Aさんの問題を指摘し始めたときに、「それは私ではなくBさんがこう言うから。」と他人のせいにしてしまうことはありがちです。Aさんの責任転嫁だとか、Bさんも表現を考えろとかいうことではなく、人はもともとそういう面があると思うべきでしょう。
上司として注意しなければならないのは、片方の言い分しか聞かないことと、当事者同士だけで話を進めさせないことです。
片方の言い分だけしか聞かないと、口数の多い人の方が有利になってしまうかも知れませんし、先に言った方が買ってしまうかも知れません。結論を出す前に必ず両方の言い分を聞かねばなりません。しかし、当事者同士で進めていたことに関しては、両方の言い分を聞いても、本当はどうだったかということは、第三者が証言できないので結局分からなくなってしまいます。こまかいやりとりは別にして、やるやらない、方針などは上司や他の関係者も参加したミーティングを開いた上で進めるべきでしょう。
実際、このような内容で少々部署間で気まずい状態になったので、書いてみました。。