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1ツイートで罰金$5,000! NFLのソーシャルメディア・ポリシーに違反したプレーヤーの事情

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 先週,NFL(National Football League)は,シンシナティ・ベンガルズのワイドレシーバー,テレル・オーウェンス(Terrell Owens,通称TO)に$5,000の罰金を科しました.原因は次のツイートをしたためです.

■テレル・オーウェンスの問題となったツイート

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 内容は,「自分の(ロゴ入り)ジャージを2日着たファンに,自分と同僚のオチョシンコ(Chad Ochocinco)がサインしたフットボールをプレゼントする」というものです.文面を読む限りでは,ファン思いの見上げたプレーヤーではありませんか!しかも,ケニアの子供向けのチャリティー活動の一環でのツイートだそうです.テレル・オーウェンスのソーシャルメディアの利用状況を紹介しましょう.

・Twitter:@terrellowens フォロワー数58万人
  一方的な配信ではなく,ファンおぼしきフォロワーとの対話も積極的.
・Facebook Fanpage :http://www.facebook.com/TerrellOwens ファン数26万人(下図)
  ポストされた投稿には,常に100-700件程度のコメントやLikeが付いています.

この他に,テレル・オーウェンス専用のiphoneアプリもあります.オフィシャルサイトをみると,専用のコマースサイトがあったり,ファンドを設立していたりで,人気の高さとともに,幅広い活動内容が伺えます.

■テレル・オーウェンスのFacebookファンページ

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罰金の話に戻しましょう.

理由は,ツイート内容ではありません.タイミングです.
 NFLは昨年8月に
プレヤーは試合前90分から試合後のメディアインタビュー終了までは,ソーシャルメディアで情報を発信してはならない
というソーシャルメディア・ポリシーを策定しています.彼がツイートしたのは試合の60分前.ポリシー違反となり,冒頭の罰金が課せられることになりました.インタビューで「本当はもっと前にツイートするつもりだったのに,スタジアムに携帯電話をもってくるのを忘れてしまった.アシスタントに取りに行ってもらってから,ツイートしたのでポリシーに違反するタイミングことになってしまった」と語っています(記事:USA Today).
 もともと,試合中の通信は禁止されていましたが,試合直前にチームの作戦や選手の体調などを流されないように作られたポリシーです.事情を考えると,かわいそうな気がしますが,ルールを破ったことは明らかです.安易に情状酌量して例外を作れば,ルールの権威を失墜することにもなります.またツイートしてはならない内容を限定するポリシーに変更すれば,解釈によって物議を醸すことも予想できます.NFLの判断も妥当でしょう.
 NFLでは,ポリシー策定からこの1年あまりの間に違反は3件ありました.そのひとりが,テレル・オーウェンスと一緒にフットボールにサインすることになっているオチョシンコです.かれは今年8月プレシーズンゲームの直前と最中に2回ツイートしています.回数とタイミングがもっと悪かったためか,罰金は$25,000.TOの5倍です.オチョシンコは,NFLのスタープレーヤーであり,リーグ随一のイタズラ者でもあります.昨シーズンの罰金は$100,000を超えたそうですので,確信犯かもしれません.ちなみに,2009シーズンの年棒はTOが$6,250,000,オチョシンコ$4,750,000です(出典:USA TODAY's football salaries database ).少なくとも,罰金が堪えているとは思えませんね.

 ともあれ,ポリシーを決めからには守ってもらう.守ってもらうために罰則規定を作る.
 違反した場合には,罰則を適用することを徹底しないとならないことを実感した事件でした.

Comment(1)

コメント

やはりアメリカ・スポーツ界では、攻めにおけるソーシャルメディア活用だけでなく、
守りの部分でも進んでいますね。

中でもNFLとNHLが進んでいる印象がありますね。

集客でも積極的に使われていますし、日本でもこういう流れを作られたら最高ですね!

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