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自治体の働き方改革への取り組み状況を調べてみた

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 働き方改革ネタの続きである。夏休みをもらって若干時間に余裕があったので、インターネットで働き方改革に関する自治体の入札案件を検索してみたところ、いくつかの県や市等での働き方改革への取組状況が見つかった。

 例えば、海老名市のもの長浜市のもの。これを見てちょっとがっかりした。ノー残業デーとか消灯とか、単なる上からのお仕着せのものにとどまっていて、前述した辞めて欲しい働き方改革に非常に近かったからだ。一歩だけ踏み込んでも時差出勤程度。これで本当に職員のワークスタイルが変わるのだろうか。他にもITベンダーに踊らされたのか、広島県庁がどこでもワークとぶち上げ、中四国地方で最初にフリーアドレスを導入したとか自慢していたが、正直県の仕事のうち外でできる仕事は何割あって何人がテレワークするんだと突っ込みたくなった。

 今から働き方改革に取り組むという市の調達仕様書も見てみた。職員を集めたセミナーで改革の必要性や意識改革を説く、とか、モデルとなる課に入って課題抽出と改革の支援を行うというような内容が多かった。

 さらにもうちょっと手を広げて調べてみたら、福井県の大野市役所の資料が出てきた。後半まで読み進むと、単なる意識改革だけでなく業務の見直しにまで踏み込み、無駄な会議の見直しや業務の棚卸しによる仕事のやり方の改善や規程の見直しによる効率化を行うとある。ぜひ具体的な成果を出して欲しい。
 堺市川崎市でも、働き方改革として同じような資料が出てきた。残念ながら、どちらも意識づけや制度整備に関するものが大半なのだが、それでも堺市では『3.仕事のやり方改革』として以下の項目を挙げている。

◆会議や問い合わせの制限
○「小一時間会議」「半時間会議」を推奨します
○16時以降は庁内の「急を要しない会議」は開催しません
○17時以降は庁内の「急を要しない問い合わせ」を原則禁止します
◆業務工程の「洗い出し」・業務の「棚卸し」
○業務を工程ごとに細分化して分析し、業務プロセスの抜本的見直しやアウトソーシングを検討します
○効率化された業務も棚卸しで不断の見直しを実施します
◆ペーパーレス化の推進
○文書の電子供覧・決裁を強化します
○「ペーパーレス会議」実現のため、業務用タブレット等の活用を進めます
(出所:『堺市職員「働き方改革」プラン"SWITCH』より)

川崎市でも『業務改革・改善』の項に

2 総務事務センターの導入の検討(30年度以降の導入に向けて検討)
3 庁内会議、事務決裁等の見直し(29年度中に運用開始)
4 市長公印を要する事務に関する見直し(30年度からの実施に向けて検討)
5 予算編成事務、財産管理事務及び人事異動事務の効率化(29年度から実施)
6 業務改善事例発表会等と働き方・仕事の進め方改革との連携(29年度から実施)
(出所:『川崎市働き方・仕事の進め方改革推進プログラム』より)

とあった。シェーアード化や公印事務まで踏み込んでいて、かなり前向きな姿勢を醸し出している。
まだまだ一部の自治体だけかもしれないが、掛け声と一緒にちゃんと実の部分にも取り組むこっちのほうの流れが本流になることを期待している。

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