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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

SharePoint Conference 2009に参加

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 今日は目黒の雅叙園で開催されたMicrosoft SharePoint Conference 2009 Japanに途中まで参加してきた。

 お目当ては最近米国で急速に存在感とシェアを伸ばしていると聞くMOSSの最新版2010のプレビューだったが、期待を裏切らずなかなかのものだった。会場溢れんばかりに満席。
 マイクロソフトの資料によるとMOSS2010のメッセージは「ビジネスコラボレーションプラットフォーム」。このためにMOSSには6つの機能セットが搭載される。

  • ポータル
  • ソーシャルネットワーク
  • コンテンツ管理
  • 検索
  • 可視性と分析
  • 柔軟性と拡張性

 このうち私が特に注目しているのはソーシャルネットワークの部分だ。今日のプレゼンテーションでは、MOSSによるソーシャル機能の提供によって「Know-Whoによる社内専門家の検索とコンタクトの支援」「社員ひとりひとりからの情報発信の促進」を目指すとし、このための個人用サイトの活用法が紹介された。
 この個人用サイトは考え方自体はMOSS2003時代からあったもので、その後2007をへて2010でずいぶん洗練された感じだ。AD上のユーザ情報と連携されて作成される利用者ひとりひとりの個人用サイトの活用方法は以下の3点「自分の情報を格納すること」「自分個人の情報を組織に発信すること」「自分の作成したドキュメントを組織で共有すること」。MOSS上ではドキュメント作成者などの人名は全てすべてリンクになっており個人用サイトへジャンプ出来るし、個人用サイト上の所属欄にはディレクトリ情報を元にその人の上司や同僚が人目でわかるように工夫されている。Know-Whoページとしてかなり洗練されてきている。

 他には、ソーシャルタギングが新しく実装(これはドキュメントだけでなく人にもタグ付けできるらしい)されるそうだが個人的には無視。マイクロソフトの常として2010で新たに加わった機能は使い物にならないのが普通なので、2007以前からあった機能のバージョンアップによる成熟のほうに期待している。実際にWikiライクな編集機能やBlog機能は2007のときよりはずいぶんまともに動くように(デモでは)見えた。

 あとはUIがリボンインターフェースに統合されるとかアクセスログ分析機能が強化されるとか、コラボレーションやワークプレイス機能が強化されるなど、MOSS2010はMOSS2003が目指していたドキュメント共有&コラボレーション推進方面へ回帰している。MOSS2007の時には、WebSphere等のEIP製品への対抗軸を打ち出して大規模ポータルシステムのフレームワークを標榜していたようだがどうやら改めたらしい。個人的には、このほうがマイクロソフトらしいし、実際にマイクロソフトの顧客層にはこっちのほうが合致するだろう。

 結果の表示順などがブラックボックスで悪評高かった検索については基本的には買収したFASTの検索エンジンを別売で提供する形式らしい。もちろんMOSS2010にも標準で検索機能がつくようだがこれではちょっと期待薄。あいにくエンタープライズ検索セッションの前に退席したのだが、資料を見る限り旧来のFASTの説明を踏襲しておりまだまだ製品統合には時間がかかるようでかなり割引するしかない。

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