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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

クラウド時代だからこそデータの同期や複製が重要

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 クラウドというキーワードが流行だ。いろんな場所ですべての機器をネットにつなげていつでもどこでもネットの向こうにある情報を活用できるという環境は確かにある面では便利だ。
 さてこうした環境でブラウザだけ用意すればどこでも作業ができるというのを使い込んでくるとそのブラウザの環境がPC毎に細かく異なるのが結構ストレスになる。私などは会社で2台、自宅でモバイルを含め3台のPCを使い分けているが各PCでのブックマークやアドオンの有無がバラバラで時々面食らってしまう。

 昔はFirefoxのGoogle Browser Syncという拡張ソフトウェアを使っていた。これを使うと複数PC間でブックマーク、履歴データ、クッキー、保存されたパスワードなどが同期されていて便利だった。実を言うと最近では歳なのか、あまりにも情報摂取量が多すぎるからか会社でいったんチェックしたニュースやブログの記事を家で再度確認してしまうことなどが多くなってきていて、Google Browser Syncでの履歴データの同期は実に重宝していた。

 しかしGoogle Browser SyncはFirefoxがVer3に上がったときにサポートが中止になってしまった。仕方なくそれからはXmarks(Foxmarks)に切替えて使ってきたが、時々エラーを起こしたり上手く同期できなかったりあるいは何か本来とは違う方向の機能(Googleの検索結果にメモを残す)が増えてきたりしたりとイマイチ感があったので、思い切ってこの夏にバージョンアップしたMozilla Weaveに切替えてみようと思っている。

 しかしこの間購入したWM端末のT-01Aも単体で使うのではなく母艦のPCとデータ同期させるとかなり威力を発揮する。アドレス帳やメモ、ブックマークレットを同期させたら移動中に結構なことが出来るようになって重宝している。
 でもさっきあげたXmarks(Foxmarks)と同様にT-01AのActiveSyncはまだまだ不安定でエラーも多い。操作面でも同期元と同期先での競合をどう解決するかを失敗してときどき先祖返りやデータ消去という事故を起こしてしまう。まだかなり改良の余地がある技術だと思う。不安定なネットワークを使って効率的にかつ確実にユーザの求める形で様々なデータを同期&複製するのって結構難しいのかもしれない。

 確かこの分野って昔プーマテクノロジーという会社が強かったなぁと思い出して調べてみたらいつのまにかインテリシンクにちゃんと引き継がれていた(汗)。他にもむかしむかしのグループウェアの創世記に、分散したサーバー間のデータ同期(複製)をどう解決するかというのがポイントでNotesの持つ部分&差分レプリケーション機能が強い差別化要因になっていたことなんかも思い出した。

 PCの世界では周期的に繰り返される分散と集中への揺れの一環。クラウドは集中への動きだと単純視してみていたけど、デバイスとの役割分担を考えれば分散という側面もあるわけで、そうなるとこのデータ同期(データ複製)技術の出来ってクラウド時代の初期には結構重要だなぁと改めて見直した次第だ。

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