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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

エンタープライズ0.2な人たち~インターネット蔑視症候群

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マイコミジャーナルのエンタープライズ0.2の連載がとても面白くって、次を楽しみにしているけど、私もエンタープライズ0.2な人の特徴のひとつを思い出したので披露したい。

 エンタープライズ0.2な人は未だに「インターネットは遊びの道具である」と信じている。最先端の技術は企業の中や研究所の中にあって、インターネットのような一般向けに公開されている技術は遅れている古い技術だと思っている人がいる。少なくとも情報技術の分野、特にWebやネットワーク、デバイスのインターフェースの分野ではこれは大きな間違いだ。

 そんなことを思っていたら日立製作所でBOXERBLOGを担当している松本匡孝さんも同じような事を書いていらした。もはや企業内システムよりもインターネットのシステムのほうが数段優れているケースは多数ある。既に一般向け市場のほうが企業向け市場よりもはるかに市場が大きいので、今の開発者はそれを無視できないし経営者としても、より迅速かつ大規模に技術投資を回収するには一般向け市場を重視せざるを得ない。
 こういう現象は産消逆転現象と名付けられて経済産業省の『産業構造審議会情報経済分科会報告書「情報経済・産業ビジョン」』なんかでも使われている。例えば情報大航海プロジェクトの推進などの理由のひとつとして説明される。

 マイコミジャーナルの連載でのエンタープライズ0.2な人は中小企業の社長さんが多いけど、大企業の部長さんや本部長さんレベルには、インターネットよりも優れたものが我が社(や研究所)にはあると信じて疑わないこのインターネット蔑視症候群(正確にはインターネット系技術軽視症候群)患者が結構いらっしゃる。

 そういう部長さんにインターネット技術を応用した新しい企画や提案を持って行くと「ネットの技術なんてダメだ!もっと信頼性の高いものを自社で開発しろ!」だとか「最強メインフレーマーの研究所ではもっと進んだ研究をしているはずだ。紹介してやるからそこへ行って聞いてこい!」なんて言われたりする。

 かくして今日も余計な遠回り作業が発生する。ぐっすん。

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