tab(以前はセカイカメラを運営していた頓智ドット)の純損失は1.5億円&利益剰余金は△16億円強:1分で読める注目の非上場企業の決算まとめ
株式会社tab(以前はセカイカメラを運営していた頓智ドット)の純損失は1.5億円&利益剰余金は△16億円強、2015年10月21日の決算速報です。
第7期決算公告 10月19日官報64頁より
当期純損失
△156,709千円(2015年5月31日)
利益剰余金
△1,630,578千円(2015年5月31日)
企業情報
企業概要
以前は、頓知ドットという社名で、2009年9月に「セカイカメラ」という、スマホのカメラで風景を写すとユーザーが投稿したコメントや画像、音声が表示されるAR(拡張現実)技術を活かしたアプリで注目を浴び、最初から世界志向のベンチャーとして、従来の日本のスタートアップ離れした資金調達でビジネス的にも大きく期待されてましたが、それらが大きく花開くことは無いまま、2014年2月にサービス終了となりました。
その後、CEOも交代し、セカイカメラの思想を受け継いだ「tab」という、行きたい場所や情報をストックして共有し、外出時にストックした地点に近づくとプッシュ通知も受けられるサービスをリリースして、企業のO2Oやオムニチャンネル化を支援する方向にピボットし、新たに資金調達も行っています。
最近の動向
セカイカメラが、マネタイズという面でも苦戦し終了したことも受けて、tabでは小売店や飲食店向けに、有料の法人アカウントを用意したり、商品を近くの店にスマホで取り寄せてから、実物を確認してから購入できる「tabモール」も提供するなど、サービスとビジネスのバランスを取りながら、運営されている様子も見て取れますね。
しかし、日本でiPhoneが発表された約1年後にリリースされたセカイカメラの頃と違い、スマホの各種サービスやLINEを始めとする強力なプラットフォームも出現し、今回の決算を見ても中々ブレイクスルーにはたどり着けていないようです。
決算数字の留意事項
基本的に、当期純利益はその期の最終的な損益を、利益剰余金はその期までの累積黒字額or赤字額を示しています。ただし、当期純利益だけでは広告や設備等への投資状況や突発的な損益発生等の個別状況までは把握できないことがあります。また、利益剰余金に関しても、資本金に組み入れることも可能なので、それが少ないorマイナス=良くない状況、とはならないケースもありますので、企業の経営状況の判断基準の一つとしてご利用下さい。
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