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2010年度第1四半期がまもなく終わりますが、IT投資状況は如何ですか?

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昨年は、上半期が終わる頃に書いたのですが、

2009/09/11 2009年度上半期がまもなく終わりますが、IT投資状況は如何ですか?

さて今年はどうだろうと思っていたところ、

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2010/06/28 2010年のIT投資額はマイナス成長に
IDC Japanの調査によると、2010年における企業のIT投資は前年比でマイナス成長になる。プラス成長に回復するのは2011年前後になるという。(ITmediaエンタープライズ・藤村能光さん)
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1006/28/news048.html

※2010年のIT投資額前年比成長率では、999人以下の中堅・中小企業がマイナス3.5%(IT投資額:3兆2473億円)、1000人以上の大企業ではマイナス1.7%(同5兆9482億円)
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2010/06/14 IT市場、いまだ回復軌道に乗らず――CAGRはマイナス0.1% 
 IDC Japanがまとめた2010~2014年のIT市場規模予測は年間平均成長率でマイナス0.1%と厳しい数値が並んでいる。(ITmediaエンタープライズ・西尾泰三さん)
 http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1006/14/news046.html

※2010年の国内IT市場規模=前年比マイナス2.4%の11兆2168億円
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なんと、最低と言われた昨年よりも、やはり下回るということになるわけですが、果たして 『残念な2010年』 と判断してしまって良いものなのか?と考えてみました。

当社のようなベンダー側から見れば、「IT商品・サービスの受注販売状況」がどうなのか?ということになりますが、きちんと、統計数値などを調べていないものの 『意外に良かった2010年』 となるのではないかと想定しています。

ポイントは以下の3つ。

  1. 最悪期は、ガソリン・原材料などの高騰や買い控えムードといった根本的な問題があったが、今は回復基調にあること(為替と株価についての懸念は消えるはずもありませんが)
  2. デフレ。 調達金額が下がっているということ=投資金額で購買量を図る事ができない。
  3. DI値の向上とIT以外を含む設備予算の増加傾向

なんというのか、IT業界・エンタープライズ向け市場においても、デフレが進み安く調達できる対象が増え続けているということが1つの大きなポイントではないかと。

「意外に」というのは、デフレ化で価格下げにより利益率・利益額ともに各商談ともに下がってしまうわけで、『利益薄いなぁ』と感じる個々の案件も、きっちりと拾い続けてみれば、そこそこの利益の積み重ねになり、『意外に良かった』となるのではないかという仮説。 あくまでも仮説ということで。

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余談ですが、現実に、当社の商品で類似商品とバッティングした際に、それもIT業界ならだれでも知っている巨大企業が考えられないディスカウントで商談をまとめられている(つまり、当社は失注・・・)ケースをいくつか聞きましたが、これは、同社の主力ではない商品だからディスカウントしているだけ。 つまり、主力商品の大事な顧客をキープするための営業コストとしてのディスカウントをしているものと想像しています。(いや、確かにその顧客はビッグユーザであったはず。)

我々のようなスモールベンチャーは、超巨大企業と戦う事なく、協業したり、距離を保ちつつ、「安くて十分に使える」と思ったお客様がサクッと買ってくれることを期待するような展開をして、縮小されたIT投資予算であっても、フツーに買ってもらえる状況を維持しなければいけません。(実際に買われるお客様の半分は大手商品ユーザのリプレイスまたは追加購入、残りは大手商品との競合もほとんどなく購入して頂くというブルーオーシャン的なケースです。)

この第1四半期は、なかなかスタートダッシュが切れておりませんが、第2四半期に入って早々の来週に実施するセミナー以降は、一気にビジネスが加速して欲しいと、皮算用しています。

皆さまの景況感・IT投資抑制の実感などは如何なものか、是非ともお教え頂きたいところです。

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