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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

思考力を求めた教育改革が思考力を下げた話

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最近、教育問題に関するこんな本を読みました。

「ごまかし勉強」 学力低下を助長するシステム (上下)

「ごまかし勉強」とは何かというと、簡単に言うと「試験では点が取れるけれど実際には身についていない」、そんな勉強法のことです。

極端な話をすれば、試験問題が事前に分かっていれば、その問題の解き方だけを調べて暗記してそのまま自動書記のように書くだけで100点取れますが、実際はなんにもわかっていない、そんな状態になりますよね。そういう勉強法が90年代以降、小中学校でも高校でも蔓延している。という話。

これは非常に大きな問題なので、子供を持つ親の皆様にはぜひ一読をお勧めします。

そして私のほうは、その本に書かれていたある一節に刺激を得てこんな記事を書きました。

↓情報の構造化、してますか?
http://bizmakoto.jp/bizid/articles/1202/08/news010.html

書籍「ごまかし勉強」に書かれていたのは、こういうこと↓

  1. 80年代後半以降、学習指導要領を改訂する度に学習内容は減ってきた
  2. その狙いは「記憶偏重の教育」から「思考力重視の教育」を目指すということだった
  3. しかし、学習対象の量を減らせば記憶偏重でなくなるという考え方はあまりにも安易である
  4. 実際には、量を減らすと暗記で済んでしまうため「思考力」がそもそも育たなくなる

確かにその通りなんです。情報量が少ないときは、考えなくてもなんとかなります。

でも、多くなってくるとそうはいかない。単純な暗記では覚えきれない量になってくると、現象の背後に潜む根本原理を考えて構造化する考え方が必要になってきます。

構造化をすると、自分自身の理解も深まりますし、他人に説明するのもやりやすくなる。

というわけで「構造化」する習慣をつけましょうよ、という話です。どうぞ、ご覧くださいませませ。


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