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経営現場で必要となる経営者のマインドや視点に対する一考察

嫌々とまじめの境目

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 中小企業の人材に関する定義の中に、大きく分けると5つの段階があります。最下層が嫌々型であり、そこから順番にまじめ型、考える型、長所伸展型、本物型となります。中小企業の場合、一般社員のほとんどが嫌々型かまじめ型に分類されます。ちなみにいやいや型とは、仕事に対する姿勢が後ろ向きで給料の為に働いている層を指します。この層は他者とのコミュニケーションが下手であり、概して挨拶等の躾・マナーが欠けている傾向にあります。まじめ型は言われた事はまじめにこなしますが、それ以上の創意工夫を加えることをしません。言われた事をただ黙々とこなす管理下において実力を発揮するタイプです。

 中小企業は基本的に人材不足です。しかし、経営者もまだまだ能力が低いので、ある意味でそういった人材しか管理・統制することが出来ません。色んな会社の経営者にこの話をして、現在の人材についてお聞きすると、大概は【まじめ型人材】と自社の社員を特定します。ところが、ある会社の社長の意見をお聞きして、私はハッとしました。『長島さんの話を聞いていると、今の私の会社の社員は嫌々型ですね』実は私から見て、この会社の社員はまじめ型が多いなと感じていたので、異なる意見が社長から出てきて驚きました。

 『何故そう感じられたのですか?』そう問い掛けると、その社長はこう答えられました。『我が社の社員は仕事に向かう姿勢がまだまだ後ろ向きです。言われた事はまじめにしますが、仕事に対してまだまだ情熱や魂がこもっていません。給料のために働いているという傾向の方が強いと感じます。もっと社員への働きかけが必要ですね』私は目から鱗でした。

 まじめの定義と嫌々の定義。私も明確な発想を持っていなかったのですが、この社長の話をお聞きして理解出来ました。それは正しく仕事に向き合う姿勢なのです。給料の為に仕方なく取り組む仕事と自分の成長の為に与えられた仕事にまじめに向き合うのでは、当然ながら違いがあります。この視点で見ていくと、まだまだ嫌々型の社員が多いと実感します。企業は人材の成長がそのまま自社の成長に直結します。まずは今の人材を見つめて見て下さい。

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