東京裏リンピックはスポーツ人口を増やすかも
東京都知事選が告示され、いよいよ選挙戦に突入しました。私は東京都民ではないので選挙には参加できないのですが、今回の都知事選は色々な顔触れがそろっていて、外野から見ていることしかできないのが残念です。
都知事選の争点は様々ありますが、昨年決まった2020年東京オリンピックについても争点の一つになっているみたいです。中止になるかどうかは分かりませんが、予算的な部分でいえば当選した候補によってはずいぶん違うものになるかもしれません。
そして様々な場所で候補者が演説をしたり、記者会見で公約を説明したりしているのですが、オリンピックに関して言えば家入かずま候補の「裏リンピック」という言葉に共感しました。
■東京オリンピックの裏で「裏リンピック」を
記者:原発問題とオリンピックについてどう思っているか?
家入氏:脱原発依存というのか、結局、大きなものに頼ってきた。国や原発に頼ってきた自分たちがいる。でも、大きなものに依存する時代じゃない。原発というものをなくしていく時に代替案を考えないといけなんだけど、自然エネルギーや太陽光などいろんな意見があったりして、細かいことが僕にはわからないので、いろんな見地から意見を吸い上げて僕がまとめればいいかなと思っています。
オリンピックについてはすごくいいと思っていて、ただ、そのタイミングで裏オリンピックを超やりたくて。僕、もともと引きこもりで体育が「1」だった。スポーツができる人の象徴としてのオリンピックがあるなら、僕らみたいなスポーツができないやつはリーダーになれなかったので、裏リンピックをやりたいと思います。
ハフィントンポストより引用
http://www.huffingtonpost.jp/2014/01/22/kazuma-ieiri-kaiken_n_4641901.html
オリンピックは確かに多くの国民に明るい話題を提供することになるでしょう。世界中からトップレベルのアスリートが集まり、競い合いそしてメダル獲得に一喜一憂する。日本人がメダルを取れば大きなニュースになるし、そこから様々なスターも生まれてくるかもしれません。
しかし、オリンピックはいわゆるオリンピック種目の頂点を決めるということに特化しすぎていて、オリンピック種目になっていないスポーツにとってはあまり恩恵があるとはいえません。オリンピック種目に選ばれていれば、国からの補助金、選手への強化費、マスコミからの取材によって知名度の向上などその競技にとっては大きなメリットがあります。
もちろん日本が多くのメダルを獲得するためには必要なことだと思いますが、メダルを獲る目的としては「国民に夢や希望、明るいニュースを提供する」ことになっていて、スポーツの普及ということに関して言えばかなり薄いのではないかと思います。
たしかにメダルを獲った種目は、各団体への問い合わせが増えて競技人口が増えることもあるでしょう。しかし、それは一瞬の出来事で、国民全体のスポーツ人口が増えるわけではありません。
それは家入さんが言っているように「スポーツができる人の象徴としてのオリンピック」なのであって、スポーツが苦手な人にとっては少し遠い存在に感じてしまうからではないでしょうか。例えは極端ですが、体操競技を見て「おー!すげー!」と思っても、「明日、会社帰りにいっちょ体操やってみるか!」とはならないわけです。
そういった意味ではもっと身近に誰でも楽しめるスポーツを知ってもらい、楽しんでもらうことがスポーツ人口を増やすことにつながると思います。
例えば誰でも知っている「鬼ごっこ」。鬼ごっこ協会さんでは皆さんが知っている鬼ごっことは違う、新しい鬼ごっことして「スポーツ鬼ごっこ」の普及をしています。子どもから大人まで走ることができれば誰でも楽しむことができます。
公園でちょっと体を動かしたいのなら「リングビー」はどうでしょうか。フリスビーと似ていますが、素材がゴムスポンジでできているため、もし体に当たったとしても痛くないので子供でも安心して遊べます。
男性と一緒だと体力や体格に差があって楽しめないな、と思う女性は「ネットボール」をお勧めします。公式ルールでは女性のみのチームで行うスポーツです。ルールはバスケットボールのドリブルがないスポーツだと思ってください。ポジションによって動ける範囲が決まっているので、体力に自信のない人でも楽しめます。
いやいや、やっぱり男女一緒になってスポーツを楽しみたいという方には「コーフボール」はどうでしょうか。男女各4人で1チームを構成します。ネットボールとどうようにこちらもドリブルがないバスケットボールのようなスポーツです。パス主体なので、自然とチームワークも強くなっていきます。
普段あまり家から出ないという方は「フットバッグ」をやってみてください。お手玉のようなバッグと呼ばれる球を使ってリフティングのようにパフォーマンスを行います。一人でもできますし、動く範囲もせまく、ボールのように弾むこともないので、室内でも技を磨くことができます。
そもそもあまりスポーツしたくないという方は「ビアポン」で盛り上がりましょう。相手のビールが注がれているカップにピンポン球を入れることがでいれば、相手はそのビールを飲まなくてはならないというスポーツです。・・・スポーツなんです多分。
このような誰でも楽しめるスポーツを集めて「裏リンピック」を開催してみても面白いと思います。家入さんにはぜひ「ビアポン」やってもらいたいですね。その時は裏リンピックじゃじゃなくて、夜でも楽しめるスポーツを集めた「夜リンピック」として開催したいですが。もっとも家入さんが言っている裏リンピックはスポーツとは違う、なにか別のことなのかもしれませんが。
東京オリンピックは6年後の2020年に開催されます。その時に誰が東京都知事になっているかはわかりませんが、国民全体で大きく盛り上がるオリンピック種目のスポーツとともに、もっと多くの人が楽しむことができるスポーツが普及し、スポーツ人口が増える環境が整っていることを期待しています。
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