自分のメール環境は自分で守る
今年の12月に施行される迷惑メール対策関連法に対するインタビュー記事が掲載されています。
▼ 間もなく始まる“オプトイン規制”、改正迷惑メール法が12月に施行
IAjapan迷惑メール対策委員長の木村孝氏に聞く
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2008/10/29/21357.html
やはりポイントは、広告・宣伝メールを出す際には、事前に受け取り手から承諾を得ておかなければいけなくなる「オプトイン」規制が始まることと、送信元を偽称したメールは、プロバイダでも一定の条件の元でその受信を拒否できるようになることでしょう。
このことが、自分と無関係だと思ってはいけません。広告・宣伝メールをビジネスの中で活用しているところは全て影響を受けますし、いい加減なメール管理をしていると、自分自身が出したメールを受け取ってもらえなくなるかもしれないのです。
いまのところは、オプトイン規制に関しては柔軟な運用ができるように、まずはゆるやかな規制になるようです。が、法の実効性が上がらなければ見直しされることになるかもしれません。情報は、早め早めに、かつ、確実に押さえなければいけないと思います。
それと、特定電子メール法第11条で認められた受信拒否の影響ですが、当面はSPF技術を利用してメールの差し出し元が認証されると考えられます。ご自身がお使いのメールサービスの管理者に「うちって、SPFの設定ってしてますか?」と聞いてみてください。もし、「何のこと?」というような返事が返ってきたら、どこかであなたのメールが受信拒否されるかもしれません。
12月は、もう目の前です。“そのとき”に慌てなくてすむよう、ご自身のメールの利用形態や環境について十分な吟味をすることをお奨めします。
11/06 追記:
昨日、「迷惑メール対策カンファレンス」を予定通り実施しました。おかげさまで、熱心な皆様のご参加を得られ、実に数多くの質問が出されました。ここで得られた皆様の疑問や心配は、できるだけ早い時期に整理し、「有害情報対策ポータルサイト -迷惑メール対策編-」を使って公開していきたいと考えています。
また、「なぜSPFが重要か」については、「管理をちゃんとしていないメールサーバを踏み台にして、あたかもそのメールサーバから出された正規のメールのように見せかけてチェックをくぐり抜ける迷惑メールが出てくることが予想されるから」といった理由などを紹介しつつ、解説をしていく必要性があることも感じました。自分自身のメールを受け取ってもらえるかだけでなく、下手をすると濡れ衣をかぶせられることも念頭に置いて考えなければいけません。私自身も、いろいろと勉強させていただきました。参加者の皆様、関係者の皆様に深く感謝いたします。
もしよろしければ、次のエントリ「オプトイン規制 ―― 改正迷惑メール対策法の施行まであと少し。本当に準備は大丈夫ですか?」もご覧ください。
また、昨日のカンファレンスに参加された「抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパー」の妹尾さんが「自分達のメールが「迷惑メール」だと認定されてしまわないように・・・」で記事を書かれています。そちらもよろしければご覧ください。