【図解】コレ1枚でわかるIoTの価値を生みだす2つのループ
昨日紹介した「広義のIoT」には、異なる2つの価値の生み出し方が、ありそうです。
1つは、「最適化ループ」です。現実世界のモノに組み込まれたセンサーからデジタル・ツインを生みだします。これを分析して、そこに内在する規則性や関係性を見つけ、未来を予測します。あるいは、現実世界ではできないことを、模擬的に実験(シミュレーション)し、最適解を導きます。
これを使って、効率化や省エネ、生産性の向上、納期の短縮やコスト削減などのために、機器の制御や現場への指示命令、アドバイスなどを送り、現実世界を最適化します。再び、現実世界が変化し、それをセンサーが捉えて、このループを回し、現実世界の最適を維持するといったことができるようになります。
もう1つは、「変革ループ」です。デジタル・ツインを分析するところまでは、「最適化ループ」と同じですが、そこからインサイト(新しい気付き洞察のこと)や示唆を得て、イノベーションを生みだすきっかけを手に入れます。これにより、UX(体験価値)の向上、様々なサービスとの新たな連携、利便性の向上、驚きや感動を生みだすことができます。
テクノロジーの面で、両者に共通するのは、センサー技術とデータを収集し送り出すシステム、そのデータの保存し計算処理するための能力を提供するクラウド、データを分析して予測や最適解、関係性を見つけ出したり、規則性を「見える化」したりする機械学習(AI技術の1つ)です。
また、「最適化ループ」では、得られた予測や最適解を現場に高速、確実に送り、現場を把握するための5G(第5世代移動体通信システム)、モノそのものに高い自律能力を持たせるAIチップなどが使われます。
また、「変革ループ」では、得られたインサイトや示唆から、新たなビジネス・モデルを生みだしたり、ビジネス・プロセスを変革したりするために、現場のフィードバックを得ながら、高速に試行錯誤を繰り返さなければなりません。そのための手法として、アジャイル開発やDevOpsが、役立ちます。
この2つのループは、相互補完的であり、「最適化ループ」を回しながら、そこからインサイトや示唆を得て、「変革ループ」も同時に回すといった使い方が、ビジネスを成長させる基本となるでしょう。
次期・ITソリューション塾・第40期(2022年5月18日 開講)の募集を始めました。
コロナ禍は、デジタルへの世間の関心を高め、ITへの投資気運も高まっています。しかし、その一方で、ITに求められる技術は、「作る技術」から「作らない技術」へと、急速にシフトしはじめています。
この変化に対処するには、単に知識やスキルをアップデートするだけでは困難です。ITに取り組む働き方、あるいは考え方といったカルチャーを変革しなくてはなりません。DXとは、そんなカルチャーの変革なしでは進みません。
ITソリューション塾は、ITのトレンドを体系的に分かりやすくお伝えすることに留まらず、そんなITに関わるカルチャーが、いまどのように変わろうとしているのか、そして、ビジネスとの関係が、どう変わるのか、それにどう向きあえばいいのかを、考えるきっかけになるはずです。
- SI事業者/ITベンダー企業にお勤めの皆さん
- ユーザー企業でIT活用やデジタル戦略に関わる皆さん
- デジタルを武器に事業の改革や新規開発に取り組もうとされている皆さん
- IT業界以外から、SI事業者/ITベンダー企業に転職された皆さん
- デジタル人材/DX人材の育成に関わられる皆さん
そんな皆さんには、きっとお役に立つはずです。
詳しくはこちらをご覧下さい。
- 日程 :初回2022年5月18日(水)~最終回7月27日(水) 毎週18:30~20:30
- 回数 :全10回+特別補講
- 定員 :120名
- 会場 :オンライン(ライブと録画)
- 料金 :¥90,000- (税込み¥99,000)
- 全期間の参加費と資料・教材を含む
【募集開始】新入社員のための「1日研修/一万円」
社会人として必要なデジタル・リテラシーを学ぶ
ビジネスの現場では、当たり前に、デジタルやDXといった言葉が、飛び交っています。クラウドやAIなどは、ビジネスの前提として、使われるようになりました。アジャイル開発やDevOps、ゼロトラストや5Gといった言葉も、語られる機会が増えました。
そんな、当たり前を知らないままに、現場に放り出され、会話についていけず、自信を無くして、不安をいだいている新入社員も少なくないと聞いています。
そんな彼らに、いまのITやデジタルの常識を、体系的にわかりやすく解説し、これから取り組む自分の仕事に自信とやり甲斐を持ってもらおうというものです。
【前提知識は不要】
ITについての前提知識は不要です。ITベンダー/SI事業者であるかどうかにかかわらず、ユーザー企業の皆様にもご参加頂けます。
デジタルが前提の社会に対応できる営業の役割や仕事の進め方を学ぶ
コロナ禍で、ビジネス環境が大きく変わってしまい、営業のやり方は、これまでのままでは、うまくいきません。案件のきっかけをつかむには、そして、クローズに持ち込むには、お客様の課題に的確に切り込み、いまの時代にふさわしい解決策を提示し、最適解を教えることができる営業になることが、これまでにも増して求められています。
お客様からの要望や期待に応えて、迅速に対応するだけではなく、お客様の良き相談相手、あるいは教師となって、お客様の要望や期待を引き出すことが、これからの営業に求められる能力です。そんな営業の基本を学びます。
未来を担う若い人たちに道を示す
新入社員以外の若手にも参加してもらいたいと思い、3年目以降の人たちの参加費も低額に抑えました。改めて、いまの自分とこれからを考える機会にして下さい。また、人材育成のご担当者様にとっては、研修のノウハウを学ぶ機会となるはずです。教材は全て差し上げますので、自社のプログラムを開発するための参考にしてください。