なぜ週末を八ヶ岳で暮らすのか
週末を八ヶ岳南麓で暮らすようになって1年と半年が経つ。週日は仕事に便利な都会で暮らし、金曜日の夜、家族と共に車を駆って中央道を西に向かう。1時間ほどのクルージングを楽しみ長坂インターを降りれば、10分ほどで拙宅に到着する。
まずは風呂を沸かし、東京で買い出してきた食材で簡単な料理を作り始める。ちなみに八ヶ岳でのシェフは私だ。自分の好きなように料理を楽しむのが八ヶ岳での掟となっている。だから着いたその日もまずはキッチンに立って酒の肴を見繕う。
アルコールはビール、ワイン、ウイスキー、日本酒、梅酒、焼酎などなどを致死量常備しているので、困ることはない。まずはビールをシュッぱっと開けて料理をはじめるのが決まりとなってしまった。
標高は1000m、地上の塵があがってこない。しかもこの辺りは晴天率が高く湿度も低いので、晴れてさえいれば抜けるような空になる。昼間は八ヶ岳ブルーと言われる濃くて透明な青空が拡がり、夜はまわりに明るいところがないので星空がまぶしい。
まわりは森で囲まれている。いい匂いがする。特に夕方から夜にかけて、いまの季節はとても甘い香りに包まれる。鳥や動物の声、森の木々のこすれ、揺れる音以外に何も聞こえない静寂もまた、この土地の宝物だ。
森は水にあふれている。八ヶ岳南麓湧水群と言われる地域のど真ん中で、あちこちで泉が湧き小川が森を流れている。それもまたこの土地の気持ちよさを生みだしている。
都心とは5〜6℃ほど気温が低い。しかも空気が乾いているので夏でも暑いと感じることはあまりない。夜も窓を開けっぱなしだとひんやりと寒い。冬場も雪はほとんど降らないし、仮にふっても南麓なので日照時間も長く直ぐに溶けてしまう。気温も氷点下10℃より下がることはまずない。
そば屋とパン屋に困ることはない。イタリアンやフレンチも八ヶ岳の食材をふんだんに使って美味しく安く食べさせてくれる店がいくらでもある。しかし、ここでの食の楽しみは自分で作ることだ。
こちらに滞在しているときは毎朝出かける店がある。地元の農家のおばあちゃんたちがやっている共同販売所だ。春から秋にかけては地元でとれた農産物や山菜が店に山積みになる。
「ごめんねぇ、ぬれちゃってて」
今朝獲れたての朝露に濡れたレタスが150円だ。
「曲がっちゃってるから150円でいいや」
取れたてのまるまる太ったアスパラガスが4本袋に詰まっている。
初めて名前を聞くような山菜も食べ方を教えてもらいながら買い込んでくる。
牧場を持つ肉屋もある。安くていい肉を売ってくれる。
こだわりのスーパーも車で5分くらいのところにある。八ヶ岳の山の中だというのに新鮮な魚介類や気の利いた食材が所狭しと並んでいる。
そんなところから、しこたま買い込んで料理を楽しんでいる。おかげで調理器具が増えすぎてしまった。今週末も「低温調理器」なるものを持ち込んでローストビーを作ってみた。おすすめのレシピ通りに味付けし57℃・3時間の調理時間を恐る恐る待った。初めてなので、どんな料理になるのかとドキドキではあったが、凄いことになった。絶品である。こんなに美味しいローストビーフは食べたことがない。俺は天才かもしれない・・・いや、機械のおかげなのだが、そんなことがちょっとしたエンターテイメントになっている。
ここに居を構えた目的はじっくりと本を読もう、文章を書こうということだった。しかし、料理や庭仕事、山や森のパトロール、薪割りなど忙しくて、当初考えていたようにできない。これが大きな誤算だった。
実はもうひとつの目的がある。大震災にあったときの家族の避難場所であり、生活の拠点を確保したかったことだ。東京から近く、水や食材も豊かだ。冬の暖房は薪ストーブだし、生き延びるには困らない。そのための備蓄も必要だ。そろそろそんな準備もしなければと意を決してここを手に入れた。
さあ、これから都会へ戻る。車での通勤時間は1時間45分だ。これからは仕事を楽しむ時間だ。
都会での生活は嫌いではない。でも、山の中で暮らすのもまた楽しい。両方があるからそれぞれを楽しめるのかもしれない。
また週末はここへ戻ろう。そう思えることが、自分にいいリズムを与えてくれている。
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この研修を終えて、受講者にそう思ってもらえることが目標です。
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詳しくは、こちらをご覧下さい。
SI事業者/ITベンダーのためのデジタル・トランスフォーメーションの教科書
デジタル・トランスフォーメーションとは何か、SI事業者やITベンダーはこの変化にどう向きあえばいいのかを1冊の書籍にまとめました。これが「SI事業者/ITベンダーのためのデジタル・トランスフォーメーションの教科書」です。PDF/A4版・109ページのデジタル出版です。紙の書籍にすると200ページくらいのボリュームにはなると思います。もちろん、前著同様に掲載したチャートは全てロイヤリティ・フリーでダウンロードできるようにしています。
いまと未来を冷静に見つめ、SIビジネスのデジタル・トランスフォーメーションにどう向きあえばいいのかを考えるきっかけになればと願っています。
内容は以下の通りです。
- デジタル・トランスフォーメーションとは何か
- デジタル・トランスフォーメーションの定義
- デジタル・トランスフォーメーションを支えるテクノロジー
- SIビジネスのデジタル・トランスフォーメーション
- デジタル・トランスフォーメーション時代に求められる人材
ITビジネスの未来は大いに開けています。ITは私たちの日常や社会活動にこれまでにも増して深く関わり、アンビエント(環境や周囲に溶け込む)になっていくでしょう。そこには新たなビジネスチャンスが待っています。しかし、そのチャンスを見つけるためには、視線を変えなければなりません。もはやこれまでのSIビジネスの視線の向こうには、新しいビジネスチャンスはないのです。
じゃあどうすれば良いのでしょうか。本書で、そのための戦略と施策を考えるきっかけを見つけていただければと願っています。
ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA
LiBRA 5月度版リリース====================
- SI事業者/ITベンダーのための「デジタル・トランスフォーメーションの教科書」をリリース
- 「ITソリューション塾・第27期」の最新コンテンツ
- その他、コンテンツを追加
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【新規掲載】SI事業者/ITベンダーのためのデジタル・トランスフォーメーションの教科書
- 教科書 全109ページ
- PDF版
- プレゼンテーション 全38ページ ロイヤリティフリー
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「ITソリューション塾・第27期」の最新コンテンツを追加
メインテーマ
ITトレンドの読み解き方とクラウドの本質
ソフトウェア化するインフラと仮想化
クラウド時代のモバイルデバイスとクライアント
IoT(モノのインターネット)
AI(人工知能)
データベース
ストレージ
これからのアプリケーション開発と運用
これからのビジネス戦略【新規】
知っておきたいトレンド
ブロックチェーン
量子コンピュータ
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サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
【新規】伝統的なやり方とIoTの違い p.19
サービス&アプリケーション・先進技術編/人工知能とロボット
【新規】人間にしかできないコト・機械にもできること p.100
インフラ&プラットフォーム編
【新規】仮想化とは何か p.68
【新規】仮想化の役割 p.70
【新規】サイバー・セキュリティ対策とは何か p.125
【新規】脆弱性対策 p.127
クラウド・コンピューティング編
【新規】コンピューターの構成と種類 p.6
【新規】「クラウド・コンピューティング」という名前の由来 p.17
【新規】クラウドがもたらすビジネス価値 p.26