【図解】コレ1枚でわかるエンタープライズ・アプリケーション(5)PLMシステム
PLMとは、製品開発の企画段階から設計、生産、さらに出荷後の保守・サポートなど、製品が生まれ使われなくなるまでのすべての過程において製品に関わる情報を一括して管理し、収益の拡大や魅力的な商品の開発、お客様の安心や安全に貢献しようという考え方や手法のことです。
具体的には、次のような情報を管理します。
- 製品開発に関係する技術文書や図面
- どんな設計変更をいつ行ったのかの変更履歴
- 使った部品やいつ作られたかの製造情報
- いつ出荷して、誰がいつから使い始めたかの情報
- 出荷後の問い合わせや修理などのサポート情報など
このような情報を使い、製品に関係するコスト削減、市場投入期間の短縮、品質のさらなる向上に役立つ情報を見つけ出して収益の拡大や高付加価値な製品を生み出すためや役立つ情報を見つけようというものです。
工業製品の中には、建物や工場設備、自動車や鉄道、航空機など、部品の不具合や性能向上、お客様のニーズに応じ、出荷後にも部品の交換や仕様変更が行われる場合があります。PLMの考え方は、このような実際に使っている現場からの情報やニーズから、修理や仕様変更に至る一連の過程を、生産コストやサポートコストなどを含めて一括して把握します。そして、どこにどんな手間やコストがかかっているのかを分析して、次の製品開発での開発効率向上や市場投入の期間短縮に役立てようとするのです。
製造業では、上記工程で、後ほど紹介する「CADシステム」や「CAMシステム」など、様々な情報システムが使われています。こうしたデータを管理するアプリケーションを「PDM」(Product Data Management : 製品データ管理)システムと呼んでいます。このPDMシステムに加え、生産設備、人員、流通、保守・サポートなどに関わる情報を合わせて管理し活用しようというのがPLMシステムです。
「製品のライフサイクルを捉え、収益の拡大や市場投入期間の短縮、ユーザーサポート品質の向上に貢献する」
PLMシステムとはそのためのアプリケーションなのです。
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IoT
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【ビジネス戦略編】(84ページ)
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・「ビジネスの変革を牽引するテクノロジートレンド」を2016年版に差し替えました。p.4
・「ポストSI時代に求められるスキル」を追加しました。p.5
・社会構造の変革に関する記述を追加しました。p.6-8
・「顧客価値と共創優位」を追加しました。p.9-10