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マイルス・ディビスのサックス好き

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マイルス・ディビスという人は、サックスが好きなことで有名である。彼が結成した歴代のバンドに、必ずサックス・プレイヤーが加わっていることからも、彼がいかにサックスが好きかということがわかるというものだ。しかも、ソニー・ロリンズ、ジョン・コルトレーン、ウェィン・ショーター、ディブ・リーブマンと、後にジャズ界に名を残すことになる才能溢れる新人を発掘してくることでも知られている。

また、キャノンボール・アダレイ、ゲイリー・バーツ、ソニー・フォーチュンなど、数名を除いてほとんどがテナー・サックス・プレイヤーだ。ということは、マイルスは、テナー・サックス・プレイヤーに対して特別な思い入れがあったのではないだろうか。

実際、マイルスが造り出す音楽にとって、サックスは重要な位置を占めている。マイルス自信がそれを理解していて、サックスを上手く自分の音楽の中に溶け込ませていると言ってもいいだろう。とにかく、マイルスの音楽にとって、サックスはなくてはならない楽器の一つなっているのである。

個人的には、ソニー・フォーチュンあたりまでは好きなのだが、その後のマイルス・バンドのサックス・プレイヤーには、正直言ってあまり感心しない。他にもっと選ぶべきサックス・プレイヤーがいたような気がして、納得がいかないのだ。

少なくとも、80年代のマイルス・バンドのサックス・プレイヤーたちを、ソニー・ロリンズ、ジョン・コルトレーン、ウェィン・ショーター等と一緒にしては可哀想というものである。もしかしたら、その時代のサックス・プレイヤーにとって、マイルス・バンドのサックス・プレイヤーというポジションは、昔ほど魅力がなくなってしまったのだろうか。そうだとすれば、それはちょっと残念なことである。

逆に、是非とも競演が実現して欲しかったサックス・プレイヤーも何人かいる。たとえば、オーネット・コールマン、ジョー・ヘンダーソン、マイケル・ブレッカー。中でも、ジョー・ヘンダーソンなんかは、マイルスの音楽にピッタリだと思っている。実際レコーディングには呼ばれたことがあるらしく、マイルス・バンド加入一歩手前までいったことがあるらしい。

ただ、競演したことがないサックス・プレイヤーにも少なからず影響を与えているわけで、それだけマイルス・ディビスは凄いということである。たまに選択ミスも犯すけれど、まあそれはご愛嬌ということで。

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