ブログはメディアなのか?(第54回)
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モバイルを愛していますか?モバイル情報ブロガーの伊藤浩一です。久しぶりの更新ですが、2013年もよろしくお願いします。いつもは、モバイルネタを書いていますが、年頭ということもあり、大きなテーマにしてみました。「ブログはメディアなのか?」です。一般論というより、私個人が感じていることを書かせていただきます。
私自身、ブログというものを始めたのは、2003年から「はてなダイヤリー」のサービスを使い始めてからです。それ以前は、1997年よりホームページを開設していました。このホームページでは、トラックバックやコメントのシステムはありませんでしたが、メールフォームや、掲示板、チャット機能を付けることにより、ブログのようなコミュニケーションを読者と共に行ってきました。まあ、不便なブログみたいなことを初期から行っていました。
その中で心がけてきたことは、「モバイル」というマニアックなジャンルを扱っていましたので、なるべく情報を共有することでした。いただいた質問メールも、送っていただいた方に許可を取り、ホームページ上に公開してきました。また、モバイル仲間から得た情報も、許諾を得て、公開するようにしてきました。自分だけの情報だけでなく、有益な情報を、ホームページ上に公開することで、他のモバイルユーザーの助けになることを心がけてきました。
ホームページからブログになり、情報の共有も簡単になり、コメントも気軽に送ることができるようになりました。どんどん共有されることにより、自分発信の情報なのかどうかも判別が付かなくなるほどです。笑い話ですが、モバイルの情報を検索していて、良いネタなので共有しようとしたら、自分のブログだった、なんてこともあります。
いつからか、ブログがメディアと呼ばれるようになりました。日本においては、ブログは日記として当初は発展し、海外においては、意見を発表する場として発展した違いはありますが、どちらにしても、メディアという扱いになってきたように思います。
メディア化のポイントとしては「ブログで生計を立てる」ということが一般的になってきたからでしょうか。広告収入を得るためには、メディアとしての価値が必要になり、ブログがメディアであることをアピールする必要があります。商用サービスの一つとして、ブログが変化してきたように思います。
私自身で言えば、モバイルネタをユーザーとしてコツコツ更新していたら、周りのブログが「プロ化」していて、独り取り残されてしまい、浦島太郎のような感覚です。ブロガーイベントに参加しても、SEOやらアフェリエイトといった単語が飛び交い、モバイル情報を交換する、なんてことは全くできないことが多くあります。
今後も、ブログやソーシャルネットワークサービスは、さらにメディア化が進んでいくでしょう。効率良くマネタイズする手段として、進化していくと思われます。「プロ化」したユーザーは、メディアとしてのノウハウを日々取得して、ブログが大きくなっていくはずです。
まあ、そんな時代ではありますが、私のブログは、きっとメディア化とは別の方向で、さらにパーソナライズされていき、最終的には自分しか読者がいなくなっていくのではないか、なんて思っています。まあ、それはそれでいいかな、と思いながら、日々更新の毎日です。
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