「知」の文書化とはどういうことか
munoう アホっぽいでお馴染みの松井です。
アホなので得た知識は文書化しないと覚えておけないというか、忘れるから見返す必要があるわけですね。
そんな訳で今回は、知の文書化についてです。
結論から書きますと、知の文書化には以下3つの要素が必要だと思うのです。
* 目次を作る
* 依存関係を明らかにする
* 物語として語る
目次を作るというのは論理的に構成するということです。そうすることで、知識体系のある部分を取り出しやすくします。文書化されていない、体で覚えた内容のある部分を再現しようとして手順を最初から実行した経験、ありますよね?
電話番号を言えないのに指を動かすとちゃんと入力できるというのもこれです。
こうした知識体系は分解して目次をつけることで検索しやすくできます。文書化の第一歩目に必要な作業ですね。
次に、依存関係です。
ある部分を活かそうと思った時、それをやるために前提となる別の項目があるとします。でも依存関係がわからなければまた一から調べ直す必要が出てくるのですね。
各項目同士の依存関係をわかっていれば、必要なことから逆算して他の知識を引っ張り出してくることができます。知の再利用を効率化するためにも必要なことです。
最後に、物語として語ることが必要になります。
例えば、英語を覚えようと思った時、英和辞典丸暗記できますか?たとえ丸暗記したところで会話ができるでしょうか。
知についても同様、それぞれをどんな場面で使うのかということを頭のなかで再現できるようにすることで、学習効果が高まります。物語の作り方次第で、仮想体験のレベルまで持っていけるのではと思うのですが、いかがでしょうかね。
最終的に物語にするなら、知を得た体験をそのまま語ればいいじゃないかという向きもあるかもしれません。しかし、前の2つの作業を行ったあとでは整理された物語になります。
とりとめのない話を聞くよりも、人の頭に入りやすいように整理された物語のほうがより吸収しやすいでしょう。
こうした作業というのは時間はかかる上に面倒なので後回しにしがちです。これまで勤めてきた企業でも知の文書化がしっかりと行われていたところを見たことがありません。
しかし、知の伝達と再現性というのは事業を継続する上で大きな課題です。属人性の高さが足かせになり、事業の拡大やリスク管理に行き詰まっている場面を何度も見かけました。
知恵や知識は正しく共有して、より高い水準の課題解決や、価値の創造に励みたいものです。