マルチプレイヤーが企業成長の行く手をはばむ|0002
創業期、勢いに乗っている中小企業は、マルチプレイヤーの少数精鋭集団といえます。
例えば、A社を担当しているのは、起業メンバーで、営業から制作、納品、サポートまで、すべて一人でこなすマルチプレイヤーB君。A社は、B君に相談すれば、、何でも迅速に話が進んで大助かり。仕事のクオリティやサービスにも大満足。そしてB君の会社の評判は上々で、新しい従業員も増えてきた。
B君は、部下を持つようになりマネジメント業務が忙しくなったので、A社の担当を新人のC君に引き継ぐことにした。だが、C君が、A社を担当するようになってからしばらくすると、A社からの仕事が減ってきた。C君は、決していい加減に仕事をしているわけではない、でもA社は、C君の仕事ぶりに満足できないようだ、、、、Why?
創業期のメンバーは、そもそも何でもこなせるスーパープレイヤーの集団だ。逆にスパープレイヤー集団だから起業できるともいえる。なので、これからは、創業メンバーレベルの能力を持ち合わせた人材は確保できないという前提で、組織を運営していかなければいけない。
しかし、創業メンバーは、新しく入ってきた従業員に対して、自分のレベルと比べてしまい物足りなさを感じてしまう。そして、マネジジャーの立場であっても、ついつい現場に介入してしまう。これでは、部下へのエンパワーメント(権限委譲等)もうまくいかず、組織力が弱まり、生産性が落ちてくる。創業メンバーは、優秀なマルチプレイヤーであってもマネージャーとしては、まだ未熟なのです。
こういう理由から、少数精鋭集団であるはずの中小企業の方が大企業よりも生産性が低いとも考えられる。
でも、創業メンバーってその会社のコアともいえる存在だから、マルチプレイヤー集団じゃないと、事業として成功する可能性が低くなりますよね。とはいえ、創業期ママの組織や業務スタイルでは、成長が鈍化して生産性が低くなってしまう。
過渡期に成長を加速させるためには、新たに何かを行う必要がでてくる訳です。