パソコンを使いこなすだけでは、IT化は進まない|0004
昨今「仕事でパソコンを使いこなせないといけない」ということに異論を唱える方は、いないし、業務やサービスのIT化を強力に推進している企業の多くは、成功しています。
しかし、中小企業の多くは、IT活用が遅れていたり、IT投資に失敗しています。なぜでしょう?
中小企業が、IT化を促進していく前に、絶対に押さえておかなければいけないことがあるんです。これを留意せずIT投資を始めてしまうと、失敗する可能性が高くなってしまうのです。
ITを使いこなすには、ある程度のスキルが必要になってきます。これは、パソコンの特定のソフト(ワープロや表計算)を使いこなすといったスキルとは、少し違うのです。
難しい説明になってしまいますが、IT活用において必要なスキルとは、戦略面では「ITスキル」、戦術面では「PCスキル」ということです。
私の考えるITスキルとは、業務そのものをITシステムと融合させる能力のことを指しているのだと思います。
元来、ITは、デジタルなモノなので、根本的には、ユーザーフレンドリーではありませんし、融通が利かないものです。
自分たちの業務に合わせたITシステムも構築できなくはないですが、スピードとコストダウンが求められる時代には、ROI的にも厳しいでしょう。
それよりも、IT活用を促進させていくには、ITに歩み寄って、自社の業務を変えていくことが必要なのです。
現在の我が社の業務スタイルは、これまでに培ってきたモノでコアコンピタンスそのものだ。その業務スタイルを汎用的なITに合わせるということは、自社の強みをスポイルしてしまうのでは?という意見の方もいらっしゃると思います。
その意見に関しましては、私は、ハッキリと「大丈夫です!」と申し上げることができます。ITスキルを身につけることで、今までに見えなかったモノがたくさん見えてくるのです。