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【企業のための民法改正講座】利用規約の内容に制限ができる?

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当社のウェブサービスの利用規約には、契約期間中に解約したユーザーは、違約金として1000万円支払うとの条項があります。
また、当社ウェブサービス利用規約中には、別個のウェブサービスが強制的に利用されることになり、それには別途費用がかかる旨の条項があります。
このような条項は、有効ですか?

民法改正、利用規約の内容にも、一定の制限が!

120年ぶりの民法改正...改正される点は様々ありますが、その中でも、注目の一つが「約款」や「利用規約」などの規定が新設されたことがです。

参考ブログ:【企業のための民法改正講座】WEBサービスの利用規約に新ルールが適用へ

従来の民法では、利用規約や約款についての規定がなかったので、どこまで利用規約で書いていいのか、事業者に一方的に有利な規定がどこまで許されるのかについては、曖昧でした。

しかし、改正法では、

相手方の権利を制限し、または義務を加重する条項であって...相手方の利益を一方的に害すると認められる条項については、合意しなかったものとみなす

と規定されました。

そして、「相手方の利益を一方的に害すると認められる条項」とは、以下のような場合を指します。

①不当条項

  • 相手方に高額な違約金あるいはキャンセル料を支払わせる条項
  • 不当な免責、賠償金額が不当に低く制限されている。

②不意打ち条項

  • 定型取引とは全く関係ない商品のセット販売
  • 定型取引の商品には予想できない保守管理

「利用規約」や「約款」などは、事業側が一方的に内容を決められますが、上記のような内容が入っていると、無効になってしまう可能性があるのです。

企業の具体的対策

上記のような改正を受けて、企業としては、利用規約の内容を見直す必要があります。

企業にとって、一方的に有利な条項はないか、相手方に不利な条項はないか、それが、不当条項や不意打ち条項にあたるのかをきちんと精査する必要があるのです。

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