仮想通貨取引所の登録制を導入!「仮想通貨交換業」への規制を弁護士が徹底解説。
仮想通貨取引所には、遵守すべきルールが整備される
今回の法改正では、仮想通貨取引所の登録制が大きな話題を呼んでます。法律上は、「仮想通貨交換業」に該当すると、様々な規制がかけられることになります。
※「仮想通貨交換業」とは、何かを知りたい人はこちら!
参考ブログ:規制の対象となる「仮想通貨交換業」とは〜弁護士が日本初の仮想通貨規制法を読み解く~
では、具体的にどういった規制がかけられるのでしょうか?
まずは、
仮想通貨交換業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行ってはならない
と規定されました。
そして、
登録を受けようとする者は、内閣府令で定めるところにより...登録申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
とされています。今までは、自由にできた仮想通貨取引所業務も、今後は所定の手続きを踏んで、登録をしないといけないことになります。
登録拒否要件も、法律で規定される
どんな事業者でも、登録できるのかというと、そんなことはありません。
法律上は、登録拒否要件というのが列挙されています(資金決済法第63条の5)
一例を挙げると、以下のようなものです。
- 仮想通貨交換業を適正かつ確実に遂行するために必要と認められる内閣府令で定める基準に適合する財産的基礎を有しない法人
- 仮想通貨交換業を適正かつ確実に遂行する体制の整備が行われていない法人
その他、拒否要件が列挙されていますので、現在該当する事業者は、法律が施行されるまでに直していくことが必要です。
仮想通貨交換業者が、構築しなければならない体制
仮想通貨交換業者は、法律で求められている体制を整備する必要があります。法律では、以下のような体制が求められています。
- 情報の安全管理のために必要な措置を講じる
- 利用者の財産を自己の財産と分別して管理し、その管理の状況について、定期に公認会計士又は監査法人の監査を受ける
- 帳簿書類及び報告書の作成、公認会計士又は監査法人の監査報告書等を添付した当該報告書の提出
また、金融庁からも、立入検査、業務改善命令等の監督規定も設けられることになりました。
仮想通貨交換業者は、金融庁の厳しい監督のもと、運営することが求められていくのです。
違反すると、刑事罰も
以上のような規制を守らないと、罰則も規定されています。刑事罰として、3年以下の懲役に処せられる可能性があるなど、厳しい内容になっています。
以上のように、仮想通貨交換業者は、様々な負担を強いられることになります。自己のサービスが「仮想通貨交換業」になるかも含めて、検討するようにしましょう!