【労働基準法改正】残業代ゼロ法案が閣議決定!企業・従業員への影響は?
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残業代ゼロ法案が閣議決定 2016年4月施行の見通し
労働基準法など労働関連法の改正案を閣議決定されました。大きな目玉は、長時間働いても残業代や深夜手当が支払われなくなる制度の新設。企業の成長を促して景気を活性化させる成長戦略の一貫ですが、労働組合などからは「残業代ゼロ法案」などと批判されています。
対象は、年収1075万円の専門職
改正法の対象は、金融商品の開発や市場分析、研究開発などのいわゆる専門職で年収1075万円以上の労働者。
こういう方たちは、時間よりも、成果が求められる仕事のため、時間給でなく成果給で評価するべきとされました。
もちろん、いくら成果給とはいえ、何も制限がないと大変なことになるということで、企業には、
- 年間104日の休日
- 終業と始業の間に一定の休憩時間を設ける
- 在社時間などに上限を設ける
など、いずれかの措置をとることが義務付けられています。
企画業務型裁量労働制の拡大
また、改正案には、「企画業務型裁量労働制」の対象の拡大も盛り込まれました。
「企画業務型裁量労働制」とは、所定の労働時間よりも一定時間長く働いても追加の残業代が出ない労働制のこと。
これまでは企業の経営計画をつくる労働者に限定されていましたが、「課題解決型の営業」や「工場の品質管理」業務も対象になりました。
企業は、労働時間管理の徹底を!
この法案には、まさに賛否両論、色々な意見があるところです。
労働組合は、「残業代ゼロ法案」と批判していますし、経団連は対象年収を引き下げるべきと主張しています。
いずれにしても、企業側としては、労務管理を徹底しないと「ブラック企業」の烙印を押されたり、社員のモチベーションの低下による業績悪化など、深刻な影響が出てきます。
企業側としては、自社従業員とどう向き合うのか...まさにこれから問われることになりそうです!
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