【年頭所感】2012年の活動方針は「地球の重力に魂を引かれた人たちの解放」
本日から本格稼働という方も多いのではないだろうか。
本年も引き続きご愛顧のほどお願いしたい。
さて、Azureの鼓動の2012年初投稿は、月並みではあるが
2012年の活動の方向性をシェアさせて頂くことからはじめたい。
あくまで個人的な考えをまとめたものである点、念のため記載しておく。
シャア・アズナブルの前世であると信じ込んでいる私のことを
よくご存じの方からは「そろそろ隕石落とすのですか?」と聞かれることも
あるのだが、幸いなことに、現段階ではそこまで人類に失望していない。
では何か?シャアの言葉を借りるならば、
「地球の重力に魂を引かれた人たちの解放」である。
昨年、2011年はクラウドの普及にただひたすら邁進してきた。
これは、例えて言うならスペースコロニーへの移民のようなものである。
人類が宇宙(そら)で生活することに慣れた次にシャアがすべきことは、
新しい環境で能力を開花させるニュータイプの発掘、保護、育成であると考える。
もう少し一般の方向けにわかりやすく説明すると、具体的には下記のような取り組みになる。
■対社外
- スタートアップ支援&新規事業促進
- コミュニティ活性化
- 独立、転職斡旋
■対社内
- 縦割りの打破
- サブカル派の結集
以下、ひとつずつ説明してゆきたい。
【対社外戦術:1】スタートアップ支援&新規事業促進
まず、昨年から積極的に活動してきたソーシャル&モバイル方面での
Windows Azure利用促進を目指した種々の活動をよりいっそう強化する。
主に、スタートアップ企業(の前段階含む)の支援や、大企業における
新規事業促進である。地上=エンタープライズ領域で優位を保つAzureで
宇宙=ソーシャル&モバイル領域を攻略する作戦を遂行中だ。
新しくことを始めようとしている方々に、マイクロソフトがどのような支援ができるのか、
昨年いろいろ試行錯誤しながらもがいてみた。ブレークスルーキャンプ、IVS、
Facebookまわりの諸々、GREEとの業務提携、MixiXmas2011をはじめとする
大型案件など、様々なパターンを試してみた結果、クラウドリソースの提供にとどまらず、
共同プレスリリースによる露出向上、メディア連携や営業協力など多くの組み手が
実現可能であることがわかってきた。
モバイル、ソーシャル方面の方々は興味もさほどお持ちでないかもしれないが、
それでもマイクロソフトは強大な力を持っている。そのリソースを25年以上
昔から続く既存ビジネスの延長たるPCの拡販や、近年利益創出の源泉となっている
エンタープライズ方面への戦力拡充だけでなく、モバイル&ソーシャル方面に
少し振り向けるだけで、業界全体に対して大いに貢献できると信じ、激戦の戦局に
自ら進んで身を投じている。私も可能な限り提案活動を展開してゆくつもりだが、
マイクロソフトからこういう支援が受けられると助かるというご意見&ご要望があれば
是非お聞かせ頂きたい。
【対社外戦術:2】コミュニティ支援
次に、JAZUGを中心に支援してきたコミュニティ活動を次の段階に進化させたい。
コミュニティ活動自体は、自律的に行われているものであり、これはあくまで
支援する側の都合ではあるのだが、今までと同じく競合勢力のコミュニティとの
交流試合促進にとどまらず、地方支部展開、海外ユーザー会との交流といった
あたりを実現できるよう、うまく関わってゆきたいと考えている。
また、JAZUGでは女子部の躍進に言及せざるを得ない。勉強会の開催回数は
男子部というか総会を上回っているし、個々人の意識レベルや技術力も非常に高い。
パプティマス・シロッコは「戦後の地球を支配するのは、女だと思っている」と
言っているし、歴代の傑出したニュータイプや強化人間には女子率が非常に高い。
既存の制約を取り払うことのできるクラウド時代に、Azureとの関わりを契機に
活躍の場を広げる女子がよりいっそう増えてくれることを切に願う。
コミュニティへのお願いばかりでは申し訳ないので、活動に積極的に
参加して下さっている方々への感謝を何らかご提供できそうな動きがあることだけ
言及しつつ、詳細は準備でき次第追ってお知らせさせていただくことにする。
もちろん、MVP応募の際に活動内容を記載しやすい執筆や講演機会の提供や
案件紹介などはよりいっそう充実させてゆきたいと思う。
【対社外戦術:3】独立、転職斡旋
しかしながら、発足以来JAZUGを支援してきた中で、限界を感じていることもある。
それは、コミュニティでがんばってくれているメンバーが、必ずしもAzureを
活用した仕事をできていないという点である。これは、JAZUGの構成メンバーに
大手SI'erなどに所属する技術者が多いことに起因している。JAWS-UGやGTUGを
はじめ、OSS系のコミュニティでは、コミュニティでの活動と各自の仕事の距離感の
近さに比べると、JAZUGは比較的遠いと言わざるを得ない。
組織人として働く以上、Azureに技術的興味とスキルがあるからといって
Java開発の仕事をアサインされて断るわけにもいかないのが実情である。
となれば、組織の引力を振り切って、やりたい仕事とできることを近づける
努力を各自にしてもらうほかない。私の知りうる限り、JAZUGコアメンバーでも
幸運な何名かは、組織に所属しながらある程度の「自由」を与えられているが、
これは極まれな状況と言わざるを得ず、現状の枠組みから離れることを検討
することになるだろう。もちろん闇雲に転職を勧めると言うことではないのだが、
それが最適な状況では、独立、転職斡旋支援も可能な限り行ってゆきたい。
少しでも興味のある方は個別ご相談頂ければ誠心誠意、対応させて頂きたいと思う。
私がSEED系を引き合いに出すのは珍しいが、カガリ・ユラ・アズハ的に言うならば
一人でも多くの人に「やりたいこと」「できること」「すべきこと」のベクトルを合致させて欲しい。
【対社内戦術:1】縦割りの打破
続いて社内。
クラウド戦役において、対ティターンズ戦、連邦軍勢力の統一が重要である旨は
何度か言及しているとおりだが、お恥ずかしながら未だ達成しているとは言い難い。
相対的に見て、マイクロソフトの最大の強みは総合力にある。
対Amazon戦はAzure、対Google AppsはOffice365、対SalesforceはDynamicsと、
単純化して整理するのは構わないのだが、個別撃破は避けたいし、お客様の
課題を本質的に解決するためには相互連携が必要な場面も少なくない。
しかしながら、クラウドサービス連携やオンプレミスとのハイブリッド提案が
できる担当者はそう多くはない。端から見ていて当たり前のことが当たり前に
できていないのである。これはマイクロソフトの個々の社員の無能を示している
わけではなく、構造的な問題があることによる。
時間の経過と共にある程度組織が大きくなれば、マイクロソフトでなくとも
避けがたい問題ではあるのだが、「縦割り」「サイロ化」「タコツボ」などと
称される事態が少なからず発生している。逆にふれすぎて、全部マイクロソフト
テクノロジーで固めようとしすぎる場面もある。言うまでもなく「お客様目線」で
考えることが重要だ。入社以来できる限り組織や技術範囲の枠にとらわれることなく
状況を打破するために横串的な活動をしてきたつもりではあるのだが、
正直なところ閉塞感は否めない。
そのような状況にあっても、勝機のない戦いをするつもりはない。
2012年は縦割りの打破に光明を見いだすことができそうだ。
「Windows8(コード名)」の存在がそれである。
Windows8を単なるクライアントOSとみて、ローンチに向けた準備を進めるほど
マイクロソフトは愚かではないだろうと信じている。
HTML5への傾倒、低電力でPCより非力なCPUへの対応…、となればクラウド連携
せざるを得ないし、現時点で優位にあるKINECTの強みを出さない手はないだろう。
Windows8を核に自然と横串連携の方向に流れが変わるはずである。
「チャンスは最大限に活かす。それが私の主義だ。」
【対社内戦術:2】サブカル派の結集
加えて、昨年に引き続き日本文化の強み(すなわちサブカル文化)を
最大限活かしてよりいっそうオモシロイことを仕掛けてゆきたい。
GoogleがChromeのプロモーションでで初音ミクを起用したときには正直やられた!
とも思ったが、我々にはクラウディアさんと窓辺ななみが、台湾には藍澤光もいる。
コミュニティを見渡せばC#たんはじめ、さまざまな擬人化キャラが勢揃い。
年賀状ではすでに藍澤光とのコラボを実現している。
年末に行われたアキバで活躍した萌えキャラ投票ではホームゲームのななみは2位、
あまり接点のなかったクラウディアさんも3位を見事獲得した。
これらの実績をテコに、社内外のサブカル派を結集してより多くの予算を獲得し、
大きくコトを仕掛けてゆきたい。少なくとも夏コミには積極的に絡む予定。
VocaloidやMMDなど日本が生んだ文化を海外に展開するお手伝いができれば本望だ。
インパクトのある活動でマイクロソフト周辺を波立たせたいと思う。
また、版権でお悩みのソーシャルアプリ開発者がいれば、クラウディアさんを
モチーフにしたソーシャルゲームは商用利用も基本的に無償で大歓迎。
気軽にお問い合わせいただきたい。
ここまで、長々と2012年の活動方針について述べてきた。昨年も年初に
「ガンダム宇宙世紀が浮き彫りににする2011年クラウド戦役10の予測」を
投稿させて頂いていたのだが、だいたい当たっている
(というよりそうなるように活動できた)のではなかろうかと思う。
ちなみに、2012年、Azureはどうなるか?
よりいっそうジオン系の技術を取り入れてゆくことになる。
それこそフィールドモーター駆動が主流の連邦軍にありながら、
流体パルス駆動のMSをつくるほどの勢いで。
試作ガンダム4号機というよりは、ガーベラ・テトラのような仕上がりで。
アナハイム・エレクトロニクスが開発し、中身はジム系統のネモと
ほぼ同じながら外装が完全にジオン系のマラサイのような。
すでに公表されているHadoopやnode.js対応強化だけでなく一部ネットで噂されてる
機能が続々リリースされてゆく予定なので、特にジオン派の方は楽しみにして頂きたい。
本社Azureチームがどこまで独立路線を保てるか、可能な限り応援しつつ注目したい。
締めくくりはやはりシャア・アズナブル語録より。
皆川ゆか氏による「評伝シャア・アズナブル 《赤い彗星》の軌跡 下巻」での解説を添えて。
私の想いを解説してくれているかのようでもある。
より多くの方々が地球の重力を振り切った自由な環境で活躍してくれることを切に願う。
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「私は世直しなど考えていない」
0093年3月12日小惑星アクシズにて
彼が求めたのは状況をつくり出すことであって、
もはや、状況を支配することではなかった。
権力を行使する自分自身を愛情の対象にすることさえ、彼はできない。
権力者にあるはずの自己愛さえも皆無であった。
彼は失われた過去と、ただ、人類の未来のみを愛していた。
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「私はクワトロ・バジーナであって、それ以上でもそれ以下でもない。」
0087年5月22日 北米ケネディ宇宙基地にて
「公」の存在として事をなす資格が自分にあるかどうか。
己の才能を信じることができれば、やすやすと踏み越えていける疑問ではある。
だが、彼は自己に対する深い懐疑を抱えている。
傲慢さを持ち得ぬほど、自己に対して客観的になれる人間は不幸である。