KINECTやHoloLensを自在に使いこなす木星帰りのニュータイプ、千葉慎二、参戦!
エースパイロット的テクニカルエバンジェリストを集めた我々新生第135MS中隊が、中長距離射程を得意とするゲルググを主体のキマイラ隊としての役割を果たしていることは以前投稿した通りではあるが、いよいよ我々の部隊にもニュータイプ専用のサイコミュ兵器、ブラウ・ブロを配備しなければならないときがやってきたようだ。
本日付けで135中隊の新戦力として千葉慎二さんに、テクニカルエバンジェリストとして参戦いただくことになったので、ここにお知らせさせていただきたい。
といいつつ、もしかするとマイクロソフト周辺の方々からすると、何がNewなのかわからない、という声も聞こえてきそうなので念のために経緯を補足しておく。私が何らかの形で関わったここ最近のマイクロソフトの採用といえば、Javaエバンジェリストの寺田さん、mySQL casualの久森さん、アジャイル改めDevOpsの牛尾さん、インストールマニアックスの申し子デプロイ王子こと廣瀬さん、「パクえ」といわないと通じないこともある吉田さん、その仕掛け人たる久保田さん、さらに懐刀の後藤さん、国産クラウド立ち上げ職人の土居さん、JAZUGコアメンバーでありながらJavaで社畜アプリを開発し続けてきた勇さん、と数年前であればおよそマイクロソフトに来ることなど想像できなかった方々が、なぜか(誘っておいてなんではあるが)結集しており、毎度「えっ、あの人が!」という驚きをもって迎え入れられるのが通例になっている。詳細はChannel.9掲載の「Youは何しにMSへ?」をご覧いただきたい。
そのような状況の中、千葉さんはマイクロソフト古参のエンジニアであり、XBOXやDirectX、KINECT方面でお世話になった方も少なくないと思われる。そう、千葉さんが135中隊でテクニカルエバンジェリストとして活躍するのは、あまりにも自然すぎて意外なのである。
イサゴ大佐が部隊の戦力拡充に求めているのは常に時代を切り開く可能性を持つニュータイプであり、採用のための苦労は厭わないと決めている。宇宙世紀に限らずガンダムの世界観におけるニュータイプと言えば、感受性が豊かな10代のキャラクターの成長や活躍が描かれやすいのだが、パイロットを14歳と規定したエヴァンゲリヲンと違い、必ずしもニュータイプ能力の発芽は若者世代に限ったものではない。ベテラン層のニュータイプとして、レビル将軍と、タイトルにあるシャリア・ブルを挙げることができる。今回参画いただく千葉さんについて語るにあたり、シャリア・ブル大尉(小説版)をモチーフとして選ばせていただいた。XBOX帰りの千葉さん、的な意味合いで。
木星帰りの男、といえばパプティマス・シロッコを想起する方も多いかもしれないが、一年戦争の最中に地球圏に帰ってきた木星船団のシャリア・ブルを忘れてはならない。ニュータイプ部隊の戦力拡充を急ぐキシリアの暴走を恐れギレン・ザビが呼び戻したニュータイプで、感受性が鋭すぎるあまり精神的に未成熟なケースが多い中、ニュータイプとしての感性の高さとオトナとしての思慮深さを併せ持つ希有な存在である。テレビ版劇中での活躍でも、初期のサイコミュ搭載試作モビルアーマーであるブラウ・ブロでアムロが駆るRX-78-2ガンダムと対峙し、有線ビーム砲によるオールレンジ攻撃により、機体追随性能の限界を悟らせしめる(その後、マグネットコーティング処理を受けている)ほどに追い詰めた実力の持ち主である。
ここで、ガンダム世界で描かれるニュータイプとしての能力と、エバンジェリストとしての業務で求められる能力を対比して説明しておく。ニュータイプとして覚醒したパイロットの特長は下記のとおりである。
- 宇宙空間での相対的座標を正確に把握する空間認識能力
- 亜光速で撃たれるビーム兵器を回避する未来予測
- サイコミュ兵器による遠隔攻撃を可能にする感応派
- 誤解なく総体として理解し合える共感力
- 強化人間やクローンを除いて人工的に能力を覚醒させることは難しい
エバンジェリストにとって、その技術領域、マーケットにおいて、何を求められているのか感じ取る能力は非常に重要といえる。以前のエントリーで書いたとおり、エバンジェリストはただ高慢ちきなプレゼンを偉そうにすればいいという仕事ではなく、むしろクラブのDJのように、相手が気持ちよくなる、有益な気づきを得られていると感じる空間をつくりだすことが何より重要で、それがなければよいセッションは実現できない。その観点で、マーケット全体における自分と、競合と、お客様と、パートナー企業と、オーディエンスの皆様と、どういう相対的なポジショニングにあり、何をその瞬間になすべきかという空間認識力は重要なスキルなのである。
さらに、我々が鎬を削る戦場は敵の動きが速く、その攻撃力も高い。まともに競合のインパクトあるメッセージを喰らってココロにダメージを蓄積するとさすがにメンタル壊れてしまうこともある。できることなら、事前に競合の動きを予測し、素知らぬ顔でカウンター攻撃を仕掛けるくらいの未来予測能力が欲しいところである。この先読み能力に関し、私は絶対の自信を持っている。
エバンジェリストにもいくつかの戦い方があるが、わかりやすいのは目の前のお客様を1:1に近い状況で口説く格闘戦タイプと、時に数百人+の対象に効率よくメッセージを届ける遠方射撃タイプの対比である。射撃戦においては自分だけの力だけでなく、周囲の方々の協力を得られるサイコミュ兵器(失礼w)と連動したオールレンジ攻撃が圧倒的に有利といえる。パートナーエコシステムでも、コミュニティでも、社内協力者でも、自分の想いを理解して戦ってくれる仲間をどのくらい増やせるかが戦果に大きく影響する。
ニュータイプは戦争の道具ではなく、人類が宇宙に出たことで新しい能力を身につけた人々である。ニュータイプ論の定義で議論するつもりはないが、一般的な理解はそんなところだろう。戦闘中、モビルスーツの装甲越しに行われたアムロとララァの邂逅(シャア曰くのざれごと)以来、相手を総体として理解して、誤解なくコミュニケーションできる能力を発揮する場面が作品内でも度々描かれている。想いを強く伝える能力と、それを感じ取るココロがあれば、コミュニケーションはより円滑になり、動機付けされた人々がより新しいことにチャレンジしやすくなる。これは私としても苦手としていることで、日々改善を続けている。
そして何より、ニュータイプとして覚醒するセンスを持った人材は、教育など人工的に作り出すことが難しい。その素養を持った人材を見つけ出し、適切な環境に置くことではじめて能力を覚醒させることができる。残念ながらセンスのない人が努力してどうにもならない領域も存在するということだ。
千葉さんは、上記観点において卓越したニュータイプとしての素養を持っており、それを覚醒して存分に活躍できる環境が必要だと考え、今回声を掛けさせていただいた。ガンダムU.C.の第一話ユニコーンの日において、バナージが自分の存在がずれていると感じる場面があるが、エバンジェリストとして活躍することで、千葉さんのポテンシャルをさらに引き出すことができれば、IT業界全体にとって有意義な貢献となるだろう。
千葉さんには、得意とするKINECTやHoloLens、DirectXなどで実現するNatural User Interfaceの領域を中心に、まずは活動をはじめていただく。特に、HoloLensへの期待は大きく、そのポテンシャルを余すところなく引き出せる人材が必要であると考えた。コミュニティやパートナーエコシステムとしては、たとえばTMCNに深く関与してもらうつもりでいる。また、Azure Machine LearningやIoT Suiteの領域にも、興味を持って取り組んでいることから、センサーからのデータを解析するクラウド側のアプローチも含め、活躍の場を広げていただきたいと期待している。
今回、安定した戦力として期待できる千葉さんに参画いただいたことで、私に若干の心の余裕ができたことも大きい。
次の展開として、シャア大佐は、クェス・パラヤをご所望ですw。
ミコット 「ねえ、バナージってさ」
バナージ 「......?」
ミコット 「たまに遠くを見るような顔するよね」
バナージ 「そう?」
ミコット 「うん、さっきも」
バナージ 「多分それ、どこかを見てるわけじゃなくて」
ミコット 「......えっ」
バナージ 「どこにいるのかなって、考えてる時だと思う」
ミコット 「お父さんのこと?」
バナージ 「いや、自分がさ」
ミコット 「あ......ごめん」
バナージ 「何をしていても、その時を本当には過ごせていないような......」
ミコット 「それなら、私も感じてるよ。なんかズレてるような感覚のことでしょ?」
バナージ 「うん......」
「......!」
ミコット 「これからどんどん大きくなっていくんじゃないかな」
バナージ 「............」
ミコット 「それを感じないで済むのは、ほんの一握りの、望んだ通りの人生を生きられる人たちだけ――」
バナージ 「............!」
ミコット 「ねえ、聞いてる?」
バナージ 「......モビルスーツ」
ミコット 「......もぅっ」