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アジャイルに行こう!

Agile2007 での Mary のリーダシップに関する講演が公開されています

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Agile2007 の Mary Poppendieck のプレゼンが InfoQ で公開されています。リーダーシップに関するものです。ソフトウェア業界に必要なリーダー像を語っていますが、モチベーションを得るのにもとってもいいものなので紹介します。(英語の勉強にもなります。Maryの発音はとても聞き取りやすいですし、語彙も難しくなく、プレゼン資料も見れます。)

http://www.infoq.com/presentations/poppendieck-agile-leadership

リーダーにもとめられることについて、歴史を追って説明をしています。リーダーとなる管理職には技術分野の優位性は求められるかどうか、など面白い議論が含まれます(結論は、Yesです。それは「教える、すなわち、一緒に学ぶ」ことがよいリーダーの定義だからです!)。

アジャイルの文脈では、チームワークとファシリテーションのことはよく語られるのですが、「個人のリーダーシップ開発」についての言説が、まだ少ないです。どのような人材が製品開発のリーダーとして必要なのか、という視点です。1つのヒントは、トヨタのCE(チーフエンジニア)制度にあると考えています。つまり、1つの製品について、強大な権限をもち、製品のコンセプトを作る責任者であり、市場と開発現場の両方を知る存在。

製品のアーキテクチャは、

  • 製品アーキテクチャ = ターキテクチャ(Tarchitecture) +マーケテクチャ(Marketcture)

だと言ったのは Luke Hoffman ですが、この2つの情報の結合部分は、「チーム」ではなく「1つの脳」である必要がある、という主張です。(Mary は、Mind Meld だと言っています)

このセッションは、Maryのエネルギーが強く発散していて、セッションの直後、ぼくはメアリーに「This is the best presentation of the conference!」と言って抱きついたほどです。

みどころは、リーダーシップの4象限(ToyotaWayから引用)、石工の話、それから、大野耐一の「Standardized work」(標準化)についての引用のあたり、ぼくもリアルタイムにブログに書きました。
http://blogs.itmedia.co.jp/hiranabe/2007/08/agile2007_wedne.html

Seasar のひがさんも、そこに反応してくれたようです。
http://d.hatena.ne.jp/higayasuo/20070817

「標準」に関する引用部分を読み終えた後に、「You got that folks!」(お前ら、聞いたか!?)と会場に、喝を入れるメアリーがかっこよかった。同時に、これを日本からいえなかった自分を恥じました。

そこで気をあらたに、ぼくも、自分のセッション「Learning Kaizen From Toyota [with Mind Maps]」を講演したのでした。

http://blogs.itmedia.co.jp/hiranabe/2007/08/agile2007_agile_eb37.html

自分の講演を始める前の晩、眠れなくて、最初のつかみをどうやってとるかをずっと考えていたことを思い出します。そして、セッションの最初に言おうと決めたのが、このジョーク。

「Yesterday, I blogged about Mary's Leadership presentation in Japanese. A Japanese said that "To be pointed that out by Americans was a shame of Japan."」

「So, I'm here today, to stop Americans from changing the world in the wrong way !」

結構うけたのですよ。

以上

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