夏のご用心! 野山の危険生物対処法
これから梅雨も明けて本格的な夏がやってきます。
夏ともなれば、避暑を兼ねて、
山や草原へバカンスに出掛けることもあるでしょう。
でも、ちょっと待ってください。
夏の山や草原には、危険な生物が潜んでいます。
今回は、そんな危険生物から身を守り、
バカンスを楽しく過ごす方法をご紹介しましょう。
●スズメバチ
自然の野山を飛び交う昆虫で、
もっとも危険なのはスズメバチでしょう。
スズメバチは強力な毒針を持ち、
刺されるとアナフィラキシーショックを起こす場合もあります。
また、ミツバチのように1回刺したら死ぬようなこともありません。
そして、スズメバチは特別なハチではなく、
ほかのハチと同じように、普通に野山を飛び回っています。
野山に行けば、
ちょくちょくスズメバチと遭遇すると思ってください。
ただし、スズメバチは、
「フフフ、ヒトが来た。刺してやろう!」
と思って飛んでいるわけではありません。
スズメバチも生存のために作業中ですから、
出来ればトラブルは避けたいはずです。
単純にヒトとすれ違うだけならば、
頭の上空をブンと羽音を鳴らして通り過ぎてゆくだけです。
というかスズメバチは最高時速40km程度で飛ぶと言われていますから、
ヒトに対してなにか用事がなければ、かまっている暇もないのです。
ではどのような時に、スズメバチはヒトを刺すのでしょうか?
その理由は大きく分けてふたつあります。
・自分が攻撃された場合
スズメバチは、自分が攻撃されたと感じたら反撃して刺しに来ます。
実際に、ヒトがそのような行為をしなくても、
スズメバチがそう感じたら攻撃してきます。
したがって、スズメバチを見かけたら、
手であおったり、払いのけたり、あるいは石を投げたりせず、
そっとその場から立ち去ってください。
ばたばた走ったりすると、逆に刺激を与えることがあります。
慌てずゆっくりと立ち去ってください。
・巣が危険だと判断した場合
スズメバチは、
自分たちの巣が危険にさらされると感じたら攻撃を仕掛けてきます。
この場合、数多くのスズメバチが、
共同で攻撃して来るので大変なことになります。
したがって、スズメバチの巣には、近づかないことが重要です。
では、このスズメバチの巣の見つけ方ですが、
次のような点に注意してください。
・スズメバチがたくさん飛び交っている
巣が近くにあると、当然のごとくスズメバチがたくさん飛び交っています。
スズメバチが数多く飛び出したら、近くに巣があると警戒してください。
・旋回を繰り返す
スズメバチが、八の字や円形などを描きながら、繰り返し旋回することがあります。
これはスズメバチの警戒行動、偵察行動かもしれないので、
むやみに近づかないことが大切です。近くに巣がある可能性があります。
・ホバリングする
スズメバチが目の前で、ホバリングする場合、
もうスズメバチの警戒度はピークに達しています。
きっと、スズメバチの巣の直近なのでしょう。
このようなスズメバチを見たら、
直ちにその場から立ち去ってください。
*どのような場合でも、
ばたばた走ったりすると逆に刺激を与えることがあります。
慌てずゆっくりと立ち去ってください。
このように、スズメバチに対処するには、
自分の周囲や前方をよく観察することが大切です。
これを実施すれば、
かなりの確率でスズメバチの攻撃を避けられるはずです。
●蚊・ブヨ・アブ・ヌカカ(吸血性昆虫)
蚊・ブヨ・アブ・ヌカカなどの吸血性昆虫は、
ハチとは違い、あきらかにヒトを狙っています。
ヒトの肌にとまり、血を吸ってかわりに唾液成分を送り込みます。
刺された後は、種類によって症状は違いますが、
赤くはれてかゆみが発生します。
これらの昆虫の攻撃を避けるには、
帽子・長袖・長ズボン・靴下・手袋の着用をお勧めします。
また、防虫スプレーの使用も有効ですが、
肌だけでなく、帽子や衣服にもかけておくとより効果的です。
(防虫スプレーによる防止・衣服類の変色にはご注意ください)
また、夏場は汗で防虫剤も流れてしまいやすいので、
定期的に使用するようにしましょう。
●マダニ
マダニは普段、葉の裏側などにいて、
ヒトが通過すると、さっとヒトの体に取りつきます。
そして、肌にしがみついて口器を差し込み吸血を行いますが、
その期間は数日から1週間に及びます。
マダニも蚊などと同じく、
ヒトの身体に唾液成分を送り込んでくるのですが、
マダニは病原体を保有していることがあり、
唾液とともに体内へ送り込まれることで感染症を引き起こす場合があります。
このマダニの対策ですが、蚊などと同じく、
帽子・長袖・長ズボン・靴下・手袋の着用をお勧めします。
マダニに対しては、肌を出さないことが大切です。
また、防虫スプレーの使用も有効ですが、
肌だけでなく、帽子や衣服にもかけておくとより効果的です。
(防虫スプレーによる防止・衣服類の変色にはご注意ください)
また、夏場は汗で防虫剤も流れてしまいやすいので、
定期的に使用するようにしましょう。
なお、野山から帰宅したら、
衣服や身体にマダニが付着していないか確認しましょう。
●マムシ・ヤマカガシなどの毒蛇
野山にはたくさんの蛇が住んでいますが、
そのほとんどは毒を持っていません。
しかし、マムシ・ヤマカガシ・ハブ(奄美・沖縄)は
毒を持っているので注意が必要です。
とはいうものの、
蛇は元々ヒトに対して攻撃的な生物ではありません。
マムシ・ヤマカガシ・ハブも自分の身に危険が迫ると、
ヒトに対して嚙みつきを行います。
どのような状況かというと、
一番多いのは、ヒトが誤って毒蛇を踏んでしまうことです。
したがって、周辺や進行方向の足元を注意深く見ていれば、
毒蛇の攻撃は避けられるケースが多くなります。
ちなみに、毒のないアオダイショウやシマヘビなどは、
ヒトに見つかると、
頭をあげてかっこよくサッと逃げてゆきますが、
マムシやヤマカガシは逃げ足が遅く、ドタドタする個体が多いです。
また、草木との保護色に頼っているのか、じっとしている個体もいます。
(ばっちり見えているんですけどね笑)
つまり、それだけ間違って踏んでしまうことが多くなってしまいます。
夏の野山の道は、草木でおおわれてしまうことも少なくありません。
それだけに、足元には十分注意しましょう。
(ちなみに私は見たことないですが、ハブは動きが速いようです)
●ヤマビル
ヤマビルは湿った山林や沢沿いなどに生息しており、
ヒトや動物の体温や振動を感知すると近寄ってきます。
そして皮膚に吸いついて吸血を行いますが、
吸血中は痛みをほとんど感じません。
とはいうものの、
血液が固まらないようにする成分を分泌するため、
取り除いた後もしばらく出血が続くことがあります。
また、一匹いる場所には多数生息していることも多く、
気付けば靴やズボンに何匹も付いて、
血だらけになっていることがあります。
ヤマビルは、基本足元から上がって来るので、
対策としては、
・長袖・長ズボンを着用する
・ズボンの裾を靴下に入れる
・ヤマビル忌避剤を足元に使用する
などがあります。
なお、ヤマビルですが、
数多く生息する地域と少ない地域が明白に別れます。
ヤマビルはアルカリ性の土壌を好むようですので、
アルカリ性土壌の野山には多く、
酸性の土壌の野山には少ない傾向がみられるようです。
といってもどの山がアルカリ性だか酸性だか判らないと思いますので、
次のページを参照してください。
コツコツとヤマビル情報を更新してくれています。
大変ありがたいです。
<ヤマビル研究会>
https://yamabiru.sakura.ne.jp/region.html