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大移民時代の処方箋~縄文人の決断に見る文化の継承

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現在日本において在留外国人の数が急増しています。

1994年には、約129万人だったものが、
2008年には約222万となり、
2025年6月には過去最高の約396万人に達したといわれています。
日本の人口を1.24億人とすれば、
約3%が外国人ということになります。

もちろんこの数字には、
外国人労働者本人とその家族も含まれている訳で、
外国人労働者の数は、2025年10月末時点において
約257万に達しています。

しかし、日本の政府は、これらの人々を「移民」とは呼んでいません。
あくまでも一時的に働いている人々であって、
いずれお帰りになるという判断をしています。
しかしながら、永住権保有者も増加傾向にあり、
2025年6月現在で約91.8万人と言われています。

どちらにしろ、良い悪いは別として、
すでに外国院労働者が日本の社会を構成するひとつのピースとなっていることから、今後ますます外国人は増えると考えざるを得ないでしょう。

このような時代に、我々はどのように対処そればいいのか、
今回は、それを日本の歴史から学ぶことにしましょう。

かつて日本にも、大移民時代がありました。
それは、縄文時代末期、大陸から多くの人々が押し寄せたのです。
春秋戦国時代の戦果を逃れるため、飢饉から逃れるためなど理由は様々でしょうが、
数百年にわたる期間とはいえ、
難民と言える人々が次々と縄文時代の日本に押し寄せたのです。
意外に思われるかもしれませんが、当時日本は、豊かで高い文明を持った社会でした。
一部で農耕を行っていたものの、豊かな自然資源を背景に大掛かりな国家的争いもなく過ごしていました。
(もちろん、多少の争いはあったはずです)
これは、縄文時代の遺跡から、対人用の武器が発見されないことからも容易に想像できます。

また、外からやってくる人々を歓迎する風習もありました。
外からやってくる人は、新しい知識をもたらし、また新しい血縁をも生みました。
日本では古来より、海の向こうには常世の国(理想郷)があると考えられていました。
それは、このことを暗に示したものでしょう。

ここからは私の独自研究になりますが、そんなわけですから、
縄文時代の人々は、どんどん大陸からやってくる人々を歓迎したことでしょう。
排除するどころか、新しい仲間として迎えいれたと思われます。

しかし、迎え入れるにしても限度があります。
いくら自然が豊かだとは言え、それで養える人数には限度があります。
そこで、当時の縄文人と大陸からやってきた人々は決断したのです。
「このままでは全員が飢えてしまう。安定して食料を手に入れられる農耕を中心に暮らそう!」と。
これが弥生時代の始まりです。

かつては、弥生人が縄文人を追放したような誤った考察もありましたが、
DNA研究などにより現在はそれも否定され、
縄文人と大陸系の人々が混血して現在の我々日本人の基礎になったといわれています。
おそらく上記のようないきさつで、縄文人達と大陸系の人々は混血していったのでしょう。

ここで大事なのは、
社会のシステムが変わったといっても、
その文化は変質しながらも継承していったということです。

縄文時代、宗教と言えば、自然崇拝でありアニミズム信仰でした。
農耕はある意味、自然のコントロールです。これらは本来相容れるものではありません。
しかしながら日本人は、形を変えながらも、
うまく自然崇拝とアニミズム的な思考を文化の中に溶け込ませていきました。

縄文→弥生の変化は、
・生活様式は変わった
・生産様式も変わった
・人口構成も変わった

しかし、
・自然観
・祭祀
・死生観
・共同体意識

などは継承され現在に至ります。
少しだけ具体例を挙げれば、それが「神道」であり、いまだ毎年大騒ぎする「初日の出」信仰なのです。

つまり、人々の構成、社会の仕組みはかわっても
土着であった縄文の文化は継承させたのです。

現在の日本においても、この考え方が必要です。
どんな国の人々が入ってきても、
またどんな宗教を信じる人々が入ってきても、
我々の文化は継承させなければなりません。

少々大げさに言えば、
国家の継承はDNAの継承にあらず。文化の継承である
ということです。
いま日本は、このことえお肝に銘じて、"移民政策"を進める必要があるでしょう。
少しだけ"移民"の人々に必要な要素を挙げておきます。

・言語の共有(日本語能力の重視)
・法の支配の共有
・公共マナーの共有
・宗教の自由と世俗国家の維持
・祭りや地域共同体への参加

文化とは行動様式に現れるものです。
それ自体を理解してゆくことも重要となります。

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