今日の格言「ファミレスでは押してから決める」 ~進捗の悪い社内プロジェクトへの特効薬~
社内プロジェクトと表される自主的な活動も、数ヶ月経っても、なかなか進まないことがあるのではないでしょうか?
1週目:「技術面で何ができるか、メンバーから情報を集めています・・・」
2週目:「情報は集めたので整理しています・・・」
3週目:「プレゼン資料として、作成中です・・・」
4週目:「ほぼ出来上がりましたので、関係者でレビューする予定です・・・」
その次:「メンバーの調整がつかず・・・」
さらに:「修正箇所が出て来たので・・・」
やっと:「関係者への説明にて、日程調整をしようと思っています・・・」
社内プロジェクトや顧客から強く要求された訳でない技術提案など自ら進めようとする活動については、顧客への納品という「外的/外圧的要因による納期」が設定されるわけではないと思います。むしろ、自己管理が必要とされる「内的/自主的な納期」となり、いつの時代もズルズルしがちではないでしょうか?
TOC(制約理論)もので有名?な書籍『ザ・ゴール』の続きもの『クリティカル・チェーン』でも出て来た「学生症候群」でも触れられているように、余裕(バッファ)を十分にもった納期は、往々にして、作業などの活動が進む以前に、その余裕が余裕として活かされるのではなく、最初にバッファが消費されてしまうことが、ごく自然に生じていることと思います。
A「○○ってできるかな?」
B「え~、来週までにします・・・」
と言って、その後、直ぐに作業など活動をして、「来週までにしますと言いましたが、すぐ出来ました。」とサクサク仕事を進めることが出来る人は、むしろ
A「○○ってできるかな?」
B「あ、あっ!それなら、ちょっと用意していたものがあるので、手を加えれば、明日の朝までには用意できますよ。」
と対応していることと思います。
しかも、明日の朝の解釈が、相手が出社した時には手元にある状態であることでしょう。要するに、今晩中には終えているってことになります。
「来週までにします・・・」としたことは、大抵、週の後半になってから取りかかり、場合によっては、月曜日の朝にバタバタ準備することもあるかもしれません。
内的/自主的に設定する納期については、多くのケースで最初にバッファが消費されてしまう学生症候群により、さらに事態を悪くすることになります。夏休みの終盤にならないと宿題に手をつけないように、内的/自主的に設定された納期はいつの間にか自由な解釈により、後ろに延ばされてしまうのです。(時に、逆切れ口調でその理由が説明されている様を目にしたことがある方も少なくないでしょう。「だいたい、○○は○○で・・・」)
とはいうものの、私も自分には甘い人間です。自分で決めたデッドラインを自己都合で変更してしまいそうなこともあります。(変更してしまうこともあります。)
が、私は、そんな時こそ、外的な圧力を逆に利用してしまいます。
最近、ダレていると思えば、まず、マラソンにエントリーしてしまいます。出るからには、練習せざるを得ません。当日、辛い思いするのは自分ですから。
勉強しなくてはと思えば、試験に申し込んでしまいます。点数が低かったり、不合格になるのは、自分自身です。
この2つの例では、他人に迷惑がかからないから、結局、自分に甘くなるかもしれません。そのあたりは、各々程度の問題でしょう。
より、外圧的を望むのであれば、「アポを取る」につきます。
自分以外の人とのお約束を先に取ってしまいます。当日の時間的締め切り以外にも、準備不足など期待される成果物の完成度も求められるでしょう。
もはや、自己都合でデッドラインをずらすことは、自分のブランド力(価値)を下げてしまうことになるかもしれません。
意思決定や行動が必要な時に、自己都合だけでは変更できない納期を設定するための先行してアポイントメントは、なんら大罪にはならないと思います。
ファミリーレストランで何を食べるか決められないときにすべきことは、まず、ボタンを押してお店の人を呼んでしまうことです。迫り来る「ご注文をお伺いします!」の問いかけに、自分で呼んでおきながら「すみません。まだ、決まっていません」と言う不謹慎さを天秤に掛ければ、ファミレスでオーダーを決めることに、多くの時間を費やすことはないでしょう。