オルタナティブ・ブログ > 欧州の視点 >

あまり紹介されることのない欧州系ITニュースが読めるブログ

EU、フライト中の携帯電話利用を承認

»

この数カ月のうちに、欧州の上空で飛行機内での携帯電話サービスがスタートしそうだ。欧州委員会は先週、欧州の上空におけるフライト中の携帯電話サービスを認めることを発表した。

ECが採用するのは、機内に積んだ小型基地局と衛星を用いたソリューション。上空3000メートルに入ったところで、乗務員がシステムをオンにする。

陸続きで国と国が隣り合う欧州では、空もお隣が近い。ECがゴーサインを出すことで、航空会社は国別の申請などの複雑な手続きに悩まされずにすむ。後は、機内に設置する機材(小型基地局)について、EASA(欧州航空安全庁)の認可を受けるだけとなる。

サービス開始第1号は、テストをすでに行っているAir Franceか?といわれているが、サービスについて正式に発表している航空会社はまだいないようだ。

携帯電話の国際ローミング規制の際に、手厳しさを示した情報社会担当委員のViviane Reding氏は、ここでも、コストに対してクギを指している。

通話料金は自分のオペレータから徴収されることになる。国際ローミングと同じような感覚になるだろうとのこと。

ECでは、ニーズはある、と自信満々だ。とすれば、サービスが普及するかどうかは、料金と利用のルール作りにかかっている。

携帯電話の利用が進んでいる日本だが、公共の場所で(多くはマナーの観点から)通話がタブー(あるいは禁止)とされていることが多い気がする。欧州では、緊急のときに電話ができるのが携帯電話のメリットであり、禁止すると携帯電話を持つ意味がない、という風潮が日本より強いと思う。日本では、機内での携帯電話利用は認可の方向にいくのだろうか?

Comment(0)