英Vodafoneが連日の発表
加入者が2億人の大台に乗った英Vodafone、ここ数日怒涛のごとく、発表をしている。
まずは、2月7日、欧州に進出しはじめた人気SNS、MySpaceと独占契約(ニュース記事はこちら)、今年前半に英国市場でMySpaceに携帯電話からアクセスできるようにするという。
続いて2月8日にはオークションのeBayとの提携を発表(ITMediaさんのニュース記事)、eBayを利用してアイテムの検索や売買、購入が可能になるという。まずはイタリアで利用できるようにし、年内に主要欧州市場でアクセス可能にする。なお、eBayは英国でiモードを展開しているO2が、iモードコンテンツとしてすでにeBayを提供している。
そして9日、今度はGoogle傘下のYouTubeだ。Vodafoneユーザーは携帯電話からYouTubeにアクセスし、動画を見たり、動画をアップロードしたり、友人に推薦するなどのことができるという。こちらは英国で最初に提供、その後主要市場で展開するようだ。
これら3つのインターネットサービスの提供は、予想されるモバイルWebの盛り上がりに先んじた動きといえる。Vodafoneは3つのサービスが利用できるアプリケーションを「Vodafone Live!」からダウンロードできるようにするほか、将来一部機種にプリンストールする計画もあるようだ。アプリケーションのダウンロードは無料のようだが、各サービスの利用料金は現時点では発表していていない。
もうひとつの動きが、2月8日に発表した、ライバルOrange(仏FranceTelecom傘下)との3G回線の共有だ。
2社は英国で3Gの無線網を共有することで合意、これによりネットワークの管理・維持料の削減、カバレッジの拡大を図るという。無線網は共有しても、トラフィックは各社が管理し、QoSも自社責任となるようだ。いまだに多数のユーザーが利用する2G網に関しては、今後話し合うという。
欧州モバイル市場は成熟しており、新規加入者による収益増は期待できない。それどころか、オペレータは既存顧客の維持に必死だ。また、MVNOなどが市場を刺激した結果、音声通話料金は下がる一方だし、コンテンツの利用に関してもまだ大きな収益が期待できない。今回の3G網共有は生き残りに向けた懸命な策だと思う。