報告書添削:時間軸に沿った動きの説明
前回に引き続き、今回も報告書の添削をする中で出てきた話題から。
ある社員が書いた業務報告書の一部にこんな内容がありました。
客先で内製していた案件が膨らみ対応しきれなくなったため、プロジェクトをフェーズ分けし、フェーズ2から参加した。
フェーズ2はフェーズ1からの持ち越した3機能と追加で1機能あり、合計4機能をA社内で4チーム(1チームは外注発注)にわけ作業を進めている。
納品は2019年11月、2020年3月と二段階に分けて行われる。
フェーズ2からも予算の都合上、来季以降に持ち越しになった機能があるため来季以降も受注が見込める。
書かれている内容に論理的な問題はありませんが、少々読みにくい感はあります。
時間軸に沿って動きがある情報を文章で読むと、頭の中で時系列を再構成しなければならないので大変なんですね。
そこで、図解するならこんな形になります。全体で3つに分かれていることを明示し、矢印を使うことでそれが順番に続くことを表します。後は各フェーズの情報を箇条書きにするだけです。
このぐらいの内容であれば、図が使えないとき(あるいは図を書く手間をかけたくないとき)は箇条書きだけでもなんとかなります。
<フェーズ1>
・客先で内製を進めるも規模が膨らみフェーズ分けして分離
<フェーズ2(進行中)>
・当社はここから参加
・フェーズ1からの持ち越し3機能と追加1機能を開発
・合計4機能を4チームで作業
・2段階で納品(19年11月と20年3月)
<フェーズ3(来期)>
・来期に実施(受注が見込める)
・フェーズ2からの持ち越し機能あり
新入社員(に限らず)が書く報告書には、こんな感じでロジックを整理しないとうまく通じないものはとても多いのですが、その整理を新入社員自身が最初から自力でできるか? といえばできないのが当たり前で、やはり最初は誰かがお手本を示す必要があります。(まあ、新入社員に限りませんが(^_^;)
そこで私が「情報整理のお手本を示す」役を引き受けているわけです。
今回の「時間軸に沿った動きの説明」は、どの仕事でも起きる問題なだけにどの職場・職種でも応用が効くパターンですので皆様の参考になれば幸いです。