幸せについての科学的真実
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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
今回は「幸福/幸せ」について。
職場での幸福感については、これまでにもいくつか取り上げていますが、まとめ記事がBusiness Insiderに載っていましたのでこちらをご紹介。
36 Scientific Facts About Happiness
幸福についての36の科学的真理
特にビジネスに関連しそうなところについて抜粋してみます。
America seems to be getting happier /
アメリカ人は幸せになってきている
アメリカ人は幸せになってきている
あくまで2008年から2009年にかけての傾向ですが、Facebookのステータス更新で、ポジティブな言葉とネガティブな言葉の出現率を比べたところ、
Weekends and holidays are better than midweek, and Mother's Day and Father's Day '09 recorded more happiness than '08. And the bottom line: Despite a deepening recession and prolonged wars, Americans seemed to be happier in 2009 than 2008."
週末や休日は週中よりも良く、母の日と」父の日は2008年よりも(2009年のほうが)より幸福感が記録されていた。そして最終的に、不況の深刻化や(イラク内等での)戦争の長期化にも関わらず、アメリカ人は2008年より2009年のほうがより幸せだった。
テキストマイニング等で社内ネットワーク上の言葉を調べてみるのも面白いかもしれませんね。
Happiness is contagious /
幸福感は感染する
幸福感は感染する
the social network appeared to be a major causal factor, determining whether or not someone was able to quite cigarettes or experience lasting happiness. The reality, then, appears straightforward: our friends strongly shape our behavior.
社会的な関係性が、ある人がより多くタバコを吸うようになったとか、絶え間ない幸福感を経験するといった事象を決定する上での主要な要因としてあがってきた。現実的には、直言するとこうなる―我々の友人が、実際に我々の行動を強く形作っている。
自分の選択や気持ちは自分で形作っていると思っているが、それはロマンチックな神話に過ぎない、とのこと。組織風土を醸成していく際に心に留めておきたい視点です。
Sometimes giving up hope increases happiness /
時には希望を諦めることで幸福感は増す
時には希望を諦めることで幸福感は増す
there's a dark side of hope. Sometimes, if hope makes people put off getting on with their life, it can get in the way of happiness.
希望にも負の側面があるのだ。時には、希望が人生に対して責任ある態度をとることを妨げることがあり、そうした場合希望は幸福の妨げになる
人事でいえば、キャリアの閉塞やリストラなどの際に、あくまで無茶な希望を持たせることが良くない、という話につながるでしょうか。情報開示や透明性の問題に絡みますね。
Mastering a skill is stressful, but reaps long term happiness /
スキルをマスターすることは(一時的に)ストレスがたまるものの、長期に渡る幸福感を得ることが出来る。
スキルをマスターすることは(一時的に)ストレスがたまるものの、長期に渡る幸福感を得ることが出来る。
Despite the negative effects felt on an hourly basis, participants reported that these same activities made them feel happy and satisfied when they looked back on their day as a whole.
1時間といった短い時間においては(能力を高めるためことで発生した)ネガティブな効果が感じられるものの、後からその一日を振り返ってみた場合には同じ行動が幸せで満足すべきものだったと参加者は報告した。
人材開発につながりますね。最初の苦労を乗り切れば、習熟すること自体に楽しみが見えてくる、と。
Hourly employees are happier than employees on a salary /
時給制で働く社員のほうが月給制で働く社員よりも幸せ
時給制で働く社員のほうが月給制で働く社員よりも幸せ
The researchers theorize that hourly wage-earners focus more attention on their pay than those who earn a salary. That concrete, consistent focus on the worth of the employee's time in each paycheck influences the level of happiness the employee feels.
時給制で働く社員のほうが月給制で働く社員よりもより給与について注意を払う傾向にあると研究者は結論づけている。この具体的かつ一貫性のある労働時間と給与の価値へのフォーカスが、社員が感じる幸福感に影響を与えているのである。
時間単価を考えて仕事をしろ、という指導は学術的にも一理ある、というところでしょうか。
You have to earn 2.5x as much money to be as happy working for someone else as you would be working for yourself /
一人で働くのと比べると、他人のために(つまり企業など組織で)働く場合は2.5倍稼がないと同じ幸福感を持って働くことが出来ない
一人で働くのと比べると、他人のために(つまり企業など組織で)働く場合は2.5倍稼がないと同じ幸福感を持って働くことが出来ない
なんとも...
people who work for themselves are far happier than the rest of us.
自分自身のために働く人はそれ以外の人と比べてかなり幸せを感じる傾向に。
ノマドが礼賛される背景もわかるような。ただまぁ、人生、仕事の幸福感だけではないですしね。
Greater rewards mean less motivation and poorer performance /
大きな報酬はモチベーションを下げるだけでなくパフォーマンスも下げる
大きな報酬はモチベーションを下げるだけでなくパフォーマンスも下げる
Researchers have found that people are sometimes happier and more effective when they do a task for no money at all than when they receive a small payment.
研究者たちは、人々は少額の報酬をもらう時よりもただでタスクをこなす時のほうがより幸福感を感じ、働きっぷりもよいことを発見した。
報酬よりも、仕事などの行動そのものへの面白さへの傾注が重要ということですね。だからといって給料を下げていいわけではありませんけども。
Being social is essential to happiness, but making small talk is not /
社交的であることは幸福感にとって必須だが、ちょっとした世間話は全く関係がない。
社交的であることは幸福感にとって必須だが、ちょっとした世間話は全く関係がない。
Social, yes. Small talk, no
社交的なのはOKで、世間話はダメ
重要なのは、きちんと議論なりで示唆に富む話をすること、だそう。ワークショップなどカジュアルな会話をする中でも、テーマ設定やファシリテーションが重要になる、というところでしょうか。
その他にも、仕事に関係ない話題も含め、意外な科学的真理が多く載っていますので、是非原文をお読みください。ご一読感謝!
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幸福感は感染する、という話題がありましたが、組織を変革し、意識を改革したい、と考えた場合、将来的なビジョンの策定と、現状の把握の2点が非常に重要になります。組織診断と組織変革/意識改革ワークショップを連携させたプログラムがおススメです。
そして採用も引き続き!
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