生産性を下げる元凶はこの5つのプロセスにあった
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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日のエントリはFast Companyより。
人というよりは組織運営に関するトピックです。
5 Ways Process Is Killing Your Productivity
生産性を下げる元凶はこの5つのプロセスにあった
http://www.fastcompany.com/1837301/5-ways-process-kills-productivity
生産性を下げる元凶はこの5つのプロセスにあった
http://www.fastcompany.com/1837301/5-ways-process-kills-productivity
"Kill The Company"(会社を殺してしまえ)という物騒なタイトルの本の抜粋のようですが、内容は極めて真っ当です。
アメリカとヨーロッパを対象とした調査行った結果、The Boston Consulting Groupは、次のような発見をしたのだそうです。
over the past fifteen years, the amount of procedures, vertical layers, interface structures, coordination bodies, and decision approvals needed...has increased by anywhere from 50 percent to 350 percent.
ここ15年で業務手順の量や縦の階層、インフラ、調整しなくてはいけない主体、意思決定が必要となる要請などが50%から350%ほど増加しているとのこと。
そして管理職は自分の時間の40%をレポート書きに費やし、30~60%が調整のための会議で忙殺されているとのことで、思い当たる人も多いのではないでしょうか。
プロセスは効果的に活用すれば利点も多い半面、制約も増えてしまうのはご承知のとおりですが、特に以下の5つの形で、プロセスが我々の生産性を殺している、とのことです。以下該当部分を全訳。
- Empowering with permission--but without action:It's not empowering when people are given more responsibility, yet must still obtain an unreasonable number of approvals and sign-offs to get anything done. This signals a lack of trust.
きちんと権限を与える許可を出すものの、行動が伴わっていない。責任を与えられても物事を成し遂げるためには理屈抜きの承認やチェックが必要となるはずで、それが為されなければ権限を委譲したとは言えない。
- Leaders focused on process instead of people: In an effort to standardize and sanitize everything we do, nothing at work is personal anymore. Leaders look to processes, not people, to solve problems--and it doesn't work. Where's the inspiration, the vision? This signals a lack of humanity.
リーダーが人ではなくプロセスに目を向ける。やること全てについて標準化し適性化するよう努力した結果、仕事上の全ての物事において個性が失われてしまった。リーダーは課題を解決する際に人に目を配らずプロセスに目を配るようになり、そして機能不全が始まった。発想やビジョンはどこに消えてしまったんだろう? これは人間性を欠いていることの証しである。
- Overdependence on meetings: "Collaborative" and "inclusive" are corporate buzzwords, but productive teamwork does not require meetings for every single action or decision. People become overwhelmed and ineffective when they are always stuck in meetings. This signals that politics have taken precedence over productivity.
会議に対する過度の依存。「協力的」や「包括的」などの言葉がビジネス上の業界用語となったが、だからといって生産性の高いチームワークが全てのアクションや意思決定について打ち合わせを必要とするわけではない。会議で議論が煮詰まると、たいてい人々は参ってしまい無力に陥る。これは政治が生産性に先行していることを示す兆候だ。
- Lack of (clear) vision: Great companies need a grand vision and important goals. Too often, companies have vision or mission statements laden with jargon but devoid of meaning. This signals a lack of purpose.
(明確な)ビジョンの欠如。偉大な会社は壮大なビジョンと重要な目標を必要とする。たいていの場合、各社はビジョンやミッションステートメントを持っているが、それらは業界用語で埋め尽くされ、意味を成していない。これは目標の欠如を表している。
- Management acts as judge, not jury: If the purpose of a meeting is to think, create, or build, management has to stop tearing people down when they propose new ideas or question the status quo. This signals a lack of perspective and openness.
マネジメントが陪審員ではなく、判事として行動している。会議の目的が考えたり、作りだしたり、組み上げたりすることであれば、新たなアイデアを出したり現状に疑問を呈する際において、マネジメントは人々を中傷することを止めるべきである。これは視点の広さや寛容さの欠如を示している。
特に最後のはちょっとわかりにくいかも、ですが、特にブレインストーミングなどを行う際には、判断ではなく提案が求められる、というところでしょうか。
組織を効果的に運営する際のヒントになれば幸いです。
ご一読感謝!
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