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高齢者は生産性が高い、決して非生産的ではない

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People Managementより。
ちなみにPeople Managementというサイトは、イギリスのCIPD(The Chartered Institute of Personnel and Development、人材開発協会)のオンラインマガジンという位置づけ。

Older workers are more productive not less, finds study
調査結果: 高齢者は生産性が高い、決して非生産的ではない

ドイツのマンハイム大学の研究者が行った調査によると、ドイツのメルセデスベンツのトラック工場で働いている労働者を様々な年齢層で調べたところ、労働者は歳を重ねるにつれて生産性が上がることがわかったのだという。

The study concluded that the negative effects of age are being outweighed by positive effects, such as the ability to cope when things go wrong. 
These effects are evident when looking at the errors made during production. 
Older workers were found to make more errors, which can be explained by their declining physical ability, but the study also showed that they hardly make any severe errors, possibly because they are more experienced.

年齢によるネガティブな効果よりもポジティブな効果のほうが上回っていると調査は結論づけている。例えば特に何か間違いが起きたときの対処能力はその一つだ。
これらの効果は特に生産過程で間違いが起きたときに顕著に現れる。
調査によればより高齢な労働者は多くの間違いを犯すが、これは身体的能力の低下によるものと説明できる。
一方彼らは致命的な間違いはほとんど犯さないが、これは豊かな経験に由来するものだと想定される。

こうした身体的能力にあまり依存しないサービス産業においては、なおさら生産性は高い可能性があるとのこと。

ちなみに、イギリスの介護系の会社、Anchorの調査によると、18歳~24歳の若者の5人に2人が高齢者のせいで仕事が無いと答えており、14%が若者のために高齢者は早く退職して道を開けるべきだと答えている(日本にも似たような議論はありますね)。
また、5人に1人が60歳以上は高齢者は動きが遅く未熟な労働者以上に生産性が低いと答えており、5%が仕事のペースが遅いので給料を下げるべきだと回答している。

実際に高齢者の生産性が高いのだとすると、Anchorの調査に回答した人は偏見を持っていることになる。みなさんはどのように考えるだろうか。

記事の最後はこう締めくくられている。

Young people might want to rethink their prejudices as the Office for National Statistics predicts that a quarter of 16 year olds today will live until they are 100.

若い人たちはもう一度この偏見についてきちんと考えてみたほうがよい。
イギリス国立統計局(ONS)の予測によると、現在16歳の人たちのうち4人に1人は100歳まで生きるのだ。
現在の少子化とそれに伴う高齢化の進展により、今後さらに幅広い年齢層の従業員が一緒に肩を並べて働くことになる。そのような環境はどのようにマネジメントされていくのだろうか。



~関連資料~
ニッセイ基礎研究所 「人事管理における喫緊の高齢化問題」 【PDF】

すでに不足している管理職ポストが、今後ますます不足する傾向があります。単に余剰となっているバブル世代のクビを切れと安易におっしゃる識者の方もいらっしゃいますが、現実的に考えて問題そう簡単ではありません。各社各様の対応策が必要になると我々は考えています。
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