岡田記者の「初音ミク」インタビューとデッカオーディション
初音ミクのデビュー時のエピソードは、レコード会社のデッカがオーディションでビートルズを蹴ってしまったという話に似てますね。
EMI(パーロフォン)で、ジョージ・マーティン同席のオーディションを受ける前、ビートルズはデッカのオーディションを受けたのですが、「流行の音楽ではない」と冷たくあしらわれた、という、非常に有名な話です。
同じようなことが、初音ミクでも起きていたようです。
岡田記者渾身の現地取材記事の2回目。
・クリプトン・フューチャー・メディアに聞く(2):「初音ミク」ができるまで
この記事の中に、クリプトン佐々木(wat)氏のコメントとして、こんなくだりがありました。
“萌え”キャラ要素を持った「初音ミク」は、業界からは黙殺された。「DTM業界で最も権威のある雑誌の担当者にファーストインプレッションで苦笑され『紹介はできませんね』と断られた」(佐々木さん)
これは、おそらくあの雑誌だろうな、というのは容易に想像がつきます。長年読んでいる雑誌なので。本来ならばDTMを支えてきた出版社なのだから別冊や特集の1つも用意すべきところが、いくら読んでも出てこない。これはあきらかに異常。なにか大きな問題でもあったのかと思ってましたが……。
その理由はこんなところにあったのですね。
デッカの担当者は、ビートルズを逃したことでクビになったそうですが、その某出版社の担当はどういう評価を受けたのでしょうか? もしも自分がその担当だったらそのときどう判断したのか、ということも含めて非常に気になります。
もちろん、ジョージ・マーティンとEMIは、DTMマガジン、ということになるのでしょう。
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