シンセサイザーをiPhone的に解釈してみたらカオシレーター(KAOSSILATOR)になった
Rollyのティーザー広告が出たときに、わたしはシェイクすると楽器になるようなやつじゃないのか、と予想したのですが、出てきたのはダンスロボット。それはそれで、ロリミクとか出てきてワクワクしちゃうんですけど、初音ミクやテルミンなみの革新性を持った楽器が出てきちゃいそうです。
それが、コルグの新型携帯シンセ、KAOSSILATOR(カオシレーター)(MusicMaster.jp経由)。
すごいところを挙げていきます。
まず、携帯型であること。サイズは106×129× 29ミリと、iPodを大きくしたくらいのサイズ。エフェクターサイズですな。重さは154グラムとまあ、手頃。このサイズにシンセサイザー機能が装備されているのです。もちろんバッテリー駆動。
でも、音源だけならこのくらいのはあってもおかしくないです。もうちょっと大きめならヤマハのQYみたいな超小型キーボード付きのものが昔からありましたし。
KAOSSILATORのコントロールは、なんと「タッチパッド」なんです。
キーボードを廃して、「タッチ」インタフェースにする。これはまさにiPhone、もしくはiPod touchの発想です。
でも、キーボードじゃないインプットで、パーカッション専用ならともかく、どうやって音階を出すんでしょうか? そこでもう1つの新発想があります。
「スケールを固定しちゃえばいいんじゃない?」
これは、スケール固定のブルースハープみたいな発想でもあります。ただ現代風なのは、31種類のスケールが用意されていること。これを切り替えていけば、たいていのことはできるんじゃないでしょうか。
この部分は、ソフトウェアキーボードの「予測変換」の部分に似た発想です。
また、「リズムに乗った演奏を可能にする、ゲート・アルペジエータ」とあります。ゲートをトリガーにして、ということは、タッチパッドを打鍵(というのはへんか)すると、それがトリガーになってアルペジエーターが起動するということでしょうか。
でも、これらはそれぞれ単独でやってると単調になってしまうので、重ね取りするためのループ・レコーディング機能も備えています。一人パフォーマンスが可能なわけです。
この楽器のご先祖様は、KAOSS PADらしいんですが、機能をばっさり取り去ってまったく新しいモノを作り出すなんて、Apple的お家芸です。
さすが、30年近く前、わたしの最初のシンセサイザーMS-10を作り出した会社なだけあります。
YouTube に動画が上がったんでエンベッドしておきます(2007-10-22)。スケール固定のアルペジエイターの威力がすごい。