オルタナティブ・ブログ > CloseBox & OpenPod >

Mac、iPhone、iPod、歌声合成、DTM、楽器、各種ガジェット、メディアなどの情報・雑感などなど

UIの大家から見たiPhone

»

 Appleのユーザーインタフェースグループの創設者であるブルース・トグナツィーニ(トグ)氏がiPhoneのユーザーイクスピリエンスについて書いています

 iPhoneには、写真を拡大・縮小するために、二本指を広げたり狭めたりする「マルチタッチ」のオペレーションを使っています。これはAppleが特許を持つものとされていますが、トグ氏によれば、これと同じ動作が、自身が移籍したSun MicrosystemsのStarfire Project(Sun版のナレッジナビゲーター?)に使われているそうです。しかし、「マウスもMacに採用される20年以上の前から技術としては存在していた」とトグ氏は指摘。

Multi-touch gestural interfaces have been hanging around in the laboratory, screaming for release, for as long as the mouse hung around.  I've been pushing multi-touch gestural for over 20 years myself, beginning while I was still at Apple, incredulous that everyone has been ignoring it. Apple stopped ignoring it.

 同氏のApple在籍時から埋もれていた技術なんですって。これも20年間暖められたわけで……。つまり、

What's important is that, for the first time, so many great ideas and processes have been assembled in one device, iterated until they squeak, and made accessible to normal human beings.  That's the genius of Steve Jobs; that's the genius of Apple.

 いくつもの要素技術をまとめて普通の人たちに使いやすい形にしたのはジョブズという天才のなせるわざだった、というわけです。

 本人はまだiPhoneを触っていないものの、ユーザーインタフェース方面からはこれまで読んだなかで一番面白い内容でした。ぜひ読んでみて下さい。個別のインタフェースについての解説は、わたしもこれからじっくり読みます。

Comment(0)