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デジタル競争の敗因に、ユーザー企業とベンダー企業の相互依存関係

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経済産業省は2023年5月30日、「第9回 半導体・デジタル産業戦略検討会議」を開催しました。

本会議の中では、半導体・デジタル産業戦略(改定案)を公表しています。

今回はこの中から、デジタル競争の敗因にあるユーザー企業とベンダー企業の相互依存関係についてとりあげたいと思います。

日本の産業構造は、ユーザー企業は既存業務の効率化を目指してデジタル投資を委託し、ベンダー企業は受託による「低リスク・長期安定ビジネスの享受」を行ってきました。その結果、デジタル競争を勝ち抜いていくことが困難な「低位安定」の関係に固定されてきた点を指摘しています。

その際、ベンダー企業は個別ユーザー毎の作りこみを行い、グローバル市場を意識した標準サービスによるビジネス展開ができなかった点をあげていあす。

ユーザー企業(DX未着手・DX途上企業)は、
• ベンダー任せにすることでIT対応能力が育たない
• ITシステムがブラックボックス化
• ベンダーロックインにより経営のアジリティが低下
• 顧客への迅速な価値提案ができない

ベンダー企業は、
• ユーザーごとに作りこみ、標準サービスを提供しない
• 低利益率のため技術開発投資が困難
• 多重下請け構造=売り上げ総量の確保が必要
• 労働量が下がるため生産性向上のインセンティブが働かない

といった定位安定という悪循環に陥っています。

スクリーンショット 2023-05-31 21.54.37.png

出典:経済産業省 第9回 半導体・デジタル産業戦略検討会議 2023.5.30

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