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記者としての取材や編集者としての仕事の中から浮かんだふとした疑問やトピックをご紹介。裁判や企業法務、雑誌・書籍を中心としたこれからのメディアを主なテーマに、一歩引いた視点から考えてみたいのですが、まあ、精密でない頭の中をそのままお見せします。

リコーGXR用カメラユニットGR LENS 28mmは相当期待できる

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R0011750 (1).jpg焦点距離28ミリの広角単焦点コンパクトデジカメGRDigitalが5周年を迎えたのを記念して、リコーが行ったイベント「GR PARTY」から。アットホームな楽しい会であった。10.10.9 
(これはGR LENS28mmで撮った写真ではありません。また、ほんのわずかブレていますね)

10月29日、「カメラ交換式カメラ」リコーGXRの4つ目のカメラユニット、2本目のAPS-Cフォーマット単焦点レンズを装着した「GR LENS28mm」が発売される。

9日に行われたGRDigital5周年のイベント「GR PARTY」でサンプルが展示されていたので、私も少し操作してみた。先行した「GR LENS A12 50mm」に比べ、AF動作を含めてキビキビしている印象がある。また、50mmよりもレンズが薄型になっており、バランス的にも持った感じもよいと思った。

別の機会に、GR LENS28mmで撮った作例をじっくり見る機会があった。

はっきり言って驚きだ。
絵に「コクがある」のである。

雲の質感描写、紫色や緑の発色が素晴らしいのだ。

コンパクトデジカメがよくやるように、彩度を上げて一見鮮やかに見せたり、シャープネスを上げたりしているのではない。いうならば、コダクロームやフジのベルビアのような、化学的に発色させているようなコク。デジカメでたとえるならば、FOVEON素子を使っているシグマの一連のカメラの発色と、似ているとはいえないのだけれど、方向性は似ているような気もする。

今回、カメラユニット「GR LENS28mm」は、画素数は1200万画素で据え置かれた。また、今回はGRDigitalのウリでもあるマクロ機能の搭載が省かれている。デジタルカメラの世界は高画素競争が激しく、最近こそ高止まり感が出て反省の機運もあるが、やはり店頭では数が多いほうが有利に見える。しかし、GR LENS28mmでは、それにあえて背を向けているかっこうだ。もし、それが画質を練り込むためのトレードオフだとしたら、大成功だといわざるを得ない。GRDigitalと全く違う世界がGR LENS28mmにはある。

正直ここのところGXRへの関心が薄れていたのだが、強烈に欲しいと思う。
私は取材旅行にはニコンのD300を持参しており、書籍などの印刷物に使う写真を撮るという目的には充分なのだが、大きさと重さが負担になることも間々ある。受光素子がレンズと一体になっているのはGXRしかない。レンズ交換に埃を気にする必要がない唯一のフィールドカメラとして、GXRが欲しい。

ああ、GXRが買える程度にお金もうけをしたいものである。
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