FCC(米国連邦通信委員会)がインターネット中立化新ルールを承認
OTTインターネットサービスへの放送のシフト、Aereoのようなロケフリサービスの台頭、そしてIoTの時代の始まりを考えれば、インターネットは高速、公平、オープンであるべきだ。インターネットサービスプロバイダーが勝手にサービスを差別することは許さない!!
インターネット中立化新ルールが通過した!! 遂に天下は動き出したのだ・・・・
<出所:NBCニュース >
「通信事業者が勝手にインターネットのサービスに差別を付ける事は許されない」とインターネットの高速、オープン、公正さを防衛するインターネット中立化新ルールが2015年2月26日、FCC(米国連邦通信委員会)の投票により賛成多数で通過しました。投票結果は3(民主党系賛成)対2(共和党系反対)です。今後インターネットはタイトル1(情報サービス)からタイトル2(電話と同じ公共サービス)として分類されます。その結果、ISP(インターネットサービス・プロバイダー=通信事業者)はFCCの管理下に置かれ、これまでネットフリックスなどに特別料金を要求していたような任意のサービス差別化は出来なくなります。これは消費者の勝利と言えましょう。凄いのはこのルールがブロードバンドとワイアレス共に適応されるとされている点でしょう。
さてインターネット中立化に反対のAT&Tやベライゾンなどは、訴訟を起こします。
また共和党の下院も反対の法案を通すと息巻いています。
The new rules treat broadband providers as "common carriers" under Title II of the Telecommunications Act -- the same category as utility companies that provide gas, electricity, etc. -- in which all customers have equal access to service.
■ 最高裁はFCCのインターネット中立化新手続きを認めるだろう
インターネット中立化に反対のAT&Tやベライゾンなどは嘗てFCCを訴え、その時最高裁は「FCCには管理権限がない」と判決を下し、FCCが敗訴しました。
但し「FCCがインターネットサービスをタイトル1(情報サービス)からタイトル2(電話と同じ公共サービス)に変更するなら話は別だ」と言ったコメントが付いています。従って恐らく今回は裁判でもFCCのインターネット中立化新ルールを認められる公算が高いと予測されます。
■ 共和党の反発
今回のFCCのインターネット中立化新手続きは、オバマ大統領の要請に基づいてFCCが考え出したものです。そこで共和党は「インターネットの自由を民主党の大統領が規制した」と反発しています。下院で共和党が反対法案を通すかもしれませんが、例え上院を通過してもオバマ政権は拒否権を発動します。
従って2017年に新大統領が誕生する頃までには、確実にインターネット中立化新ルールが実施され、定着するでしょう。また共和党も政権をとれば判断が変わります。
Watch the FCC Chair's impassioned defense of net neutrality(動画)
★★The FCC is going to make a proposal that will change the internet for the better