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国内で広がる集合知のIOTビジネス活用、クラウドファンディング、クラウドソーシング市場、LINEのスタンプ・・そして新型アイフォンが来る

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 歴史から振り返ればLINE Creators Marketの成功の意味は存外大きい・・・かもしれないね・・

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 <出所: LINE>

 昔の集合知のビジネス利用はコーヒーハウスだった・・・・

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<出所:全日本コーヒー協会>

LINEによるスタンプは「LINE Creators Market」に世界中から参加者が集まり大成功だと言われています。そしてその半数にはデザイン経験が無く、全くの素人だったと言う調査結果が出ています。「LINE Creators Market」を通して多くの時間と潜在能力を持った人々の創造力が引き出されました。これは国内で成功した集合知のビジネス活用の誇るべき事例です。

 

■  集合知が生み出し、発展させた近代諸制度

 工業社会から製品も施設も全てがネットに繋がるIOTに支えられたスマート工業社会への転機が訪れています。封建制度から近代市民社会への転換期にはロンドンのコーヒーハウスから「ロイズ保険」(現代のクラウドファンディング)のような「保険制度」、「様々な取引所」、「郵便の集配制度」、「新聞」などが誕生し、コーヒーハウスに入る時、マスコット嬢に帽子を取って挨拶するジェントルマンシップと言ったマナーなど近代的な社会諸制度が誕生しました。今で言うプロセスイノベーションです。

 注目すべきはIOTに支えられたスマート工業社会を生み出す新しい制度が新たに誕生しはじめています。例えばシリコンバレーを中心に盛り上がっているLGBT(変形家族制度)支持運動もその一環でしょう。

 

ロンドンのコーヒーハウスは、アナログ・コミュニティの中で議論され、様々な制度が生まれました。これは集合知のビジネス活用です。この集合知のビジネス活用は、形を変えてIOTに支えられたスマート工業社会を生み出す新しい制度を生み出しています。ロンドンテクシティやベルリンのテックシティではグーグルキャンパスが嘗てのロンドンのコーヒーハウスを摸した試みをしていますよね。(ご存知でした?)

 

■  クラウドソーシングの繁茂

主婦や高齢者がすき間時間に小遣い稼ぎから始まり、正社員や非正規社を代替する「雇われない生き方」が日本でも誕生しています。これは2011年の東日本大震災以来、俄かに市場が立ち上がりました。20万円程度以下の企業による個人取引ですね。

2013年のクラウドソーシングの市場は246億円程度、2017年には1474億円まで拡大すると予測されています。(矢野経済研究所)

 

 工業社会の生み出した過剰な余暇時間(主婦や高齢者など)に加えて、宮仕えに向かない個性的且つ創造的な人々の「雇われない生き方」(フリーエージェント、フリーランス)の市場制度の確立は、日本でも大手組織の中で眠りこまされた個々人の創造性開花のきっかけになるかもしれません。「多様性の重視とアメリカ人の天賦の才能への期待」を掲げてアメリカ初の黒人大統領誕生(2008年)に遅れること6年、日本も遂にIOTと共にスマート工業社会を支える創造の経済に突入する事が出来るかもしれません。

 

■  クラウドファンディングの隆盛

国内でもキャンプファイアーやREADYFORなどが少しずつ立ちあがっています。そうなれば米国のキックスターターやインデイゴーゴーなどに参加しなくても良くなります。昔、ロンドンのコーヒーハウスでは船乗りが海難事故により植民地から届かない荷物のリスクをどうするかの議論をし、ロイズコーヒーハウスから「ロイズ保険」が生まれました。皆が小口でリスクを負担するクラウドファンディングです。現代のクラウドファンディングンの誕生は公的資金を拒否し、一人5ドルの資金を寄付で集めたオバマ選挙(インターネット選挙)の影響が大きいと言われています。

 

■  スマート機器などモノ作りへ向かう

LINE型のスタンプなどは取り組み易いテーマですが、いよいよクラウドワークスなどは、3Dプリンター活用を含むスマート機器(日曜大工的な動きも含む)開発のクラウドソーシングに向かっています。これはIOTが支えるスマート工業社会に非常に大きな意味を持ちます。

 

■  集合知で新型アイフォンに対処せよ

アップルが120万本のアプリをクラウドソーシングと言う一種の集合知で開発し、スマートフォン・トップ企業のブラックベリーに勝ちました。そしてこの秋の新型アイフォンから、ヘルスキットやホームキットを使い、MFI認証プログラムにより(素人やスタートアップ企業の開発製品も含む)多様なスマート機器との連携とアップルストアでの販売に向かっています。

 

多様なスマート機器は玉石混交の混沌の中から集合知として生まれます。IOT

時代に機器とサービスを販売するには、アップルの新型アイフォンなどと組んで進むしかありません。そうなれば国内のクラウドファンディングやクラウドソーシング市場など集合知の重要性、それを支える組織・制度充実の意味は自ずから明らかになるでしょう。

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 まるでロンドンのコーヒーハウスが生み出したような 市場(近代諸制度)の数々・・・

 

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READYFOR

 

 

 

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