スマート革命と黒船その2、オフィス365のホーム版も日本パッシング、モノ支配論理しか受け付けない日の本の国の哀しい定め!!
<序文>
日本マイクロソフトから企業向けオフィス365の最新版をクラウドサービスでの提供開始が発表されています。しかし日経産業新聞(2013年2月28日付け)で指摘されるまで気がつきませんでしたが、マイクロソフトのオフィス365は日本において企業版のみクラウドサービスに対応し、個人向けは対応しないそうです。個人向けは古いパソコンバンドル版しか提供されません。
流石に日経産業新聞も日本と世界で活用できるサービスが異なる(異常な)事態と伝えています。
日経産業新聞ではありませんが確かに「何故?」と問いかけたくなります。
★ ★ MS「Office 365」刷新 ソーシャル機能強化、クラウド型の新アプリも
★ ★Microsoft、「Office 365 Home Premium」を発売 年額99.99ドル
引用
なお、日本での「Office 2013」の発売は2月7日で、個人向けOffice 365の発売は未定。
引用終わり
<出所:マイクロソフト>
<個人向けのオフィス365クラウドサービスを出さない訳>
海外では個人向けのホームプレミアム版が一年契約で99.99ドルで提供され、一契約でパソコンを五台カバーします。スカイドライブのストレージが20ギガバイトまで無料でついてきます。その他毎月60分までの無料電話がつきます。一方日本ではオフィス365は発売されず、古いプレインストール版がパソコンにバンドルされて提供されます。記事によれば、これは日本マイクロソフトの戦略だそうです。
日経新聞の記事を要約すれば「バンドルされてないと顧客が買わない、ソフトが無いと文句を言う」また「メーカーもバンドル版の方が上手くいくと思っている」その結果、日本マイクロソフトが独自戦略を決めたと書いてあります。
しかし結果として日本の生活者だけが最新版のオフィス365を経験できません。
結局、ソフトウエアと言うモノがパソコンの中に無いと買わないと言うのは典型的な「モノ支配論理」であり、365の最新版をクラウドサービスが目指している「サービス支配論理」とは明らかに異なります。
元々日本は「神のご加護」のような目に見えない神様のご利益など求めない、その代わり「商売繁盛」「家内安全」「学業成就」と言う具体的な目に見えるご利益=一種の「モノの利益優先の国」ですから、目に見えない「クラウドサービス」にはアレルギーがあるのかも知れません。
生活者の古い姿勢が問題なのか、パソコンメーカー各社の消費者無条件追随主義が悪いのか、それとも日本マイクロソフトの戦略が非難されるべきか、色々見方はあると思います。見方によっては天下太平の平和な古い徳川幕府を守る尊王攘夷と賞賛されるのかも知れませんが。
<電子書籍やスマートテレビ普及などにも悪影響があるだろう>
しかしオフィス365が生活者に売れない、パソコンメーカー各社もオフィス365クラウドサービスの回避を望むのが日本文化という話になれば、凡そ日本では目に見えない「電子書籍」や「スマートテレビサービス」など流行るとは考えられません。マイクロソフトやパソコンメーカー各社の戦略は電子書籍やスマートテレビなどの普及にも悪影響が出て来る可能性があると心配されます。
米国で「グーグルアップルより変化が数年遅い」と批判されているマイクロソフトが日本では「10年早い」と批判されています。この差は一体、何なのでしょうか?
いずれにしても日本は時代の転換期において欧米や韓国などから又遅れたことは確かでしょう。先進的な生活者がサービス提供側から大切にされない国ですから。
<1年もすれば出るのでしょう>
マイクロソフトの自社製タブレットWindows8サーフェスは、昨年秋にジャパンパッシングでした。しかし2013年春には出て来そうです。同様にオフィス365のクラウドサービスも何時かの時点で涼しい顔をして日本にも出て来るのでしょう。
引用(マイクロソフトの発表)
In addition to its current availability, in the coming months Surface RT will be available in Japan, Mexico, New Zealand, Russia, Singapore and Taiwan.
引用終わり
★★ 2013年、マイクロソフト純正タブレット「Surface」が日本上陸&大ヒットする7つの条件
★★Broadening the availability of Surface RT and Surface Pro