スマート革命とゲーム機の再発明、PS4の発表でソニーの魔法の力は復活するのか!!?
<序文>
ソニーが2月20日にニューヨークで「PlayStation 2013 」のメディアイベントを開催します。そしてウオールストリートジャーナル紙の調査では明らかにPS4/ ORIBISの発表だとされており、ゲーム機再発明への期待感が高まっています。
ソニーは2011年4月頃、プレーステーションネットワークがハッカー攻撃を受けてサービスが長期間停止しました。その結果、アップルと異なり、ソニーはハッカーとの付き合いが下手な会社と言う評価が定着しました。
また任天堂のWiiやマイクロソフトのXboxにゼスチャーコントロールなどで遅れをとっていると見られてきました。
既に任天堂のWiiUが発表され、2013年1月から販売が失速しています。またマイクロソフトもE3でのXbox720の発表を公然と示唆し始めています。
2013年に出ると噂されるアップルの幻のアップルテレビもゲーム機要素を持っていると考えられます。
そういう情勢の中でソニーは2月20日のイベントを準備しています。
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<出所:エンガジェット>
<ソニーの魔法は復活するのか?>
PS4/ ORIBISの発表が事実ならば、平井CEOはソニーの魔法使いの伝統を復活できるのかどうかが焦点となります。現在の平井CEOはSony Computer Entertainment America (SCEA)の出身です。果たしてソニーは、PS4でソニーマジックを復活できるのでしょうか?平井体制下での初の大きなイベントであり、ソニーマジックの真価が問われる時です。もし失敗すればソニーは普通の会社になり下がったと言う評価が完全に定着しかねません。
更に新しいプレーステーションの評価は、スマートテレビやエクスペリアZなどのスマートデバイス全般の評価と直結している点も忘れてはなりません。同じサービス支配論理の下で同じゲームコンテンツや音楽、動画が共有されますから。スマートデバイス時代の勝負は機器単独ではなく、スマートデバイスの連合艦隊の勝負になります。ゲーム機の再発明も例外ではありません。
<筆者の注目点>
仮にPS4/ ORIBISが発表されたとして、筆者の注目点は以下の通りです。
1、 ジェスチャー、音声コントロール、顔認識など出来栄え
マイクロソフトのキネクトはジェスチャー、音声コントロールなどの複雑なゲームの操作性に優れており、その為、長らくXboxは販売数で全米のトップを走っています。ゼスチャーコントロールなどはそもそもWiiが始めたものですが、マイクロソフトはイスラエルのプライムセンスの技術でそれを凌駕しました。その結果、Xboxがまるで人の友達のように振る舞うようになりました。(ソーシャルロボットコンセプト)
PS4/ ORIBISはこれを凌駕できるでしょうか?
2、 サービス支配論理とクラウドゲームやPCゲームの取り込み
ゲームをCDのようなパッケージ=モノとして販売する時代は終焉に向かっています。サービス支配論理の下では、ゲームはサービスであり、何時でもどこでも好みの機器で楽しむ方向です。その為ソニーも2012年7月、クラウドゲームのガイカイを買収しています。
今回の発表ではソニーのクラウドゲームへの取り組みも注目の的です。
ここは任天堂のWiiUが手を出さず失敗した処なので要注意です。
3、 ホームのアバターはスマートフォンにも登場するのか?
マイクロソフトのXbox360のアバターや任天堂のミーバースなどを見ているとソーシャル要素をアバターで取り入れるアプローチを本格的に採用しています。そして任天堂ですらミーバースのスマートフォンへの拡大を視野に入れています。ソニーのホームのアバターによるソーシャル要素の充実は要注目です。
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4、 スマートテレビとの棲み分けの明確化
ソニーのスマートテレビはCES2013では4K+二画面方式の発表が主体であり、ゼスチャーや音声による操作などは、重視されていませんでした。筆者はこの点が物凄く気になっています。そうなればPS4がどこまで操作性を重視してくるのか、スマートテレビとの棲み分けをどうするのか大きな注目点です。
一方マイクロソフトやアップルは、スマートテレビも専用ゲーム機も操作性の充実を命と考えています。
その結果、韓国のLG電子は二画面+グーグルテレビ+ゼスチャーと音声操作(+HTML5)により、2013年にはマイクロソフトやアップルとの対決に的を絞った感が有ります。ゲームはアンドロイド版の充実の中でカジュアルゲームと本格ゲームを取り入れる方向です。(無論、クラウドゲームも含みます)
果たしてソニーの魔法はPS4で復活するのでしょうか?