スマート革命時代の自己表現、インスタグラムが参加者数1億人を突破!!
<序文>
2012年の上場前にフェースブックが買収を発表したスマートフォンによる写真のソーシャルメディア、インスタグラムの参加者数が月次で1億人を突破しました。(2013年2月、インスタグラム発表)
2010年10月のサービス開始から28カ月での快挙です。2012年12月から翌1月にかけて規約改正で一時大騒ぎになったインスタグラムですが、成長は止まらないようです。
日本では2013年1月、LINEの参加者が1億人を突破したと話題ですが、米国ではインスタグラムが実参加者数で1億人突破です。
一人一台のパソコン時代と一人が7台のスマートデバイスを活用する時代では個人コンピューティングの形(ライフスタイル)が異なると言われています。
一体、何が異なるのでしょうか?
★★Instagram Hits 100 Million Monthly Users 28 Months After Launch
★★Fresh Stats On Social Networks: Pinterest Catches Up With Twitter, Digital Divide Shrinks
<出所:インスタグラム>
写真のPinterestとインスタグラムがツイッターに追いついた!!
<出所:テッククランチ>
<ツイッターを凌駕する勢いの差>
パソコン時代を代表するソーシャルメディアはフェースブックであり、一方スマートデバイス(スマートフォン)登場の初期には、150文字のツイッターが注目されていました。ツイッターが台頭した理由の背景には初期のスマートフォンのブームが有ったと言われています。ツイッターの150文字表現は日記やブログに比べて表現が簡単だと言う点がポイントです。
その後スマートデバイスのエコシステムが成熟するに連れて新たなサービスが登場しました。その一つがインスタグラムであり、他の一つが日本のLINEです。
1億人規模の参加者数を達成したインスタグラムの米国での実参加者数は2.2千万人(2012年末、コムスコア調査)と言われています。一方ツイッターの参加者数は2億人、米国内での実際の参加者数は2.8千万人と言われています。(2012年末、コムスコア調査)
コムスコアの調査ではスマートフォンにおいては、インスタグラムがツイッターを凌駕しているとの調査結果が出ています。
こうしてカジュアル表現の写真が150文字のカジュアル表現を追い抜こうとしています。
<動きながら・・・・自己表現のカジュアルシフト>
スマートフォンなどスマートデバイスのライフスタイルとパソコン時代のライフスタイルの最も大きな差は「自己表現におけるカジュアルシフト」であり「・・・ながら表現」と言う点でしょう。
その結果、ミクシィの日記やブログよりも「150文字のツイッター」が好まれ、更にツイッターよりも「1枚の写真のインスタグラム」や「1枚のスタンプのLINE」が好まれると言う流れになっています。フィリップコトラーの言う成熟経済における消費者の高次欲求の表現の仕方がスマート革命で変化していると言えるでしょう。
この点はLINEのような閉鎖的な友達関係であれ、インスタグラムのようなオープンな友達関係であれ、差はないと考えられます。(LINEに関して申し上げれば米国でもタンゴやPathと呼ばれる写真で自己表現する閉鎖型のサービスが伸びています。)
<続く巣移りの儀式―マイスペースからフェースブック、ツイッター更にインスタグラムやLINEへー>
インスタグラムのCEOであるKevin Systrom氏が1億人達成のブログを書いています。インスタグラムを立ち上げた時、サンフランシスコの野球場でのファンの歓声がオフィスに聞こえてきたそうです。彼のオフィスには暖房もなく寒さに震えながら野球場の喧騒を聞いていました。しかし野球の試合が終わった後、人々は一斉に写真をインスタグラムに投稿し、彼は「未来をつかんだ」と言う自信をもったそうです。その後のインスタグラムでは1枚の写真が様々な人々の人生を語り、表現する感動話が繰り返されて来ました。
このような感動話はマイスペースでも、フェースブックでも、ツイッターでも観察された現象でした。
ソーシャルメディアには巣移りの儀式と呼ばれる経験則があります。時代の変化に伴って仕組みから仕組みへと丁度、蜂の巣別れのように集団で他の仕組みに移動する現象です。ゲームの場合にはこの巣移りの儀式は、2年単位くらいで見られます。
巣移りの儀式によりソーシャルメデイアは、次第に洗練されていきます。
しかしまずはインスタグラムの月次1億人達成おめでとうございます。